成長





しかし、嬰児として外界に飛び出してみてもなを人は、周囲の庇護を必要とし続けます。つまり、子宮の外に出る程度には充実したとはいえ、いまだその器は脆弱で、風邪などを引きやすく、少しの物音にも驚くような、非常に小さく弱々しい生命です。

敏感で脆く小さな器であるわけです。

この段階の成長とは、その器を整えて、個として外界に適応していくことができるようになるということです。どのように整えるのかというと、器を大きくすることによって多少の波風にも動揺しない安定感を持つということ。しかし大きくなることをあせりすぎると、脆さが目立つ可能性がありますので、その船が浸水しにくいような緻密さを保ち続けることが必要です。また、外界の状況に対して鈍感では、対応が手遅れとなることもありえますので、充分な敏感さを保ち続ける必要があります。






成長する速度を陽とするなら、それを支える身体は陰です。成長する速度が非常に速いわけですから、子供は陽体であると言います。陰液の補充がその治療においてよく気をつけられる理由がこれです。しかし器そのものはまだ非常に小さいわけで敏感に外界に反応しますので、その陰陽のぶれは速く大きいものです。小児の治療には、その対処に遅れないよう、細やかな注意力をもって観察する必要があります。

また、小児においては臓腑も脆弱で、経穴や経絡も充分にその形をなしてはいません。そのため、診察においては虎口三関の脉診というものが開発され、点としての経穴ではなく、面としての治療を行う小児鍼が開発されました。











一元流