一、刺鍼した後で鍼が抜けなくなることがあるが、これは病人の気が集まってくるためである。 このような場合は先ず病人の気持ちを鎮めて気を弛めさせ、自分も気持ちを鎮めて病人と話しなどをしながら、鍼口を少し叩いたり刺入したりしながら抜鍼する。 このようにしても自然に抜鍼できないときは、抜けなくなった鍼の下一寸くらいのところに別に新たに刺鍼すれば、十に一つも抜けないということがない。