産後




一、食物によって脾胃が傷られ泄瀉し下痢するものは治り難い。

一、産後、母親の乳が堅くなり塊ができて散らず、悪寒発熱して痛むものは、急いで揉んで散らさなければならない。乳が通ずれば塊も自然に消えるものである。それでも塊が消えなければ乳癰{乳腺炎}になる。

一、生理が来ないものには、曲池・三陰交・肘髎・四満・中注・間使・中極・関元を用いるとよい。

一、産後臍腹が痛み、瘀血が取れないものには、水分・関元を用いるとよい。難産で分娩できないものには、三陰交・合谷・至陰に灸する。

一、長期にわたって子宮が冷えて妊娠できなくなっているものには、中極・三陰交・子宮を用いるとよい。子宮は中極の傍ら三寸にある。

一、崩漏・帯下・不妊症には、気海・三陰交・地機を用いるとよい。

一、難産で子供が母の心を握って生まれてこないものには、巨闕・合谷・三陰交を用いるとよい。

一、胞衣が下りないものには、曲骨・腎兪・崑崙を用いるとよい。

一、産後、母乳が不足するものには、乳根・章門[脇髎]・絶骨・前谷を用いるとよい。

一、産後、・血が出て止まらないものには、関元・石門・気海を用いるとよい。産後の痛みにもよい。

一、産後、腹痛するものには、腎兪・関元・気海を用いるとよい。

一、血塊には、中脘・関元・腎兪を用いるとよい。

一、赤い帯下や白い帯下の出るものには、帯脉・五枢・蠡溝・百会を用いるとよい。また腎兪・関元・三陰交を用いるのもよい。







一元流
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