小児の重症症状




一、目に赤い筋が出て瞳子を貫いて腫れたり窪んだような感じになり、指の背が黒くなり、鼻が乾き、急に声が涸れ、脇腹に青筋が出、舌をダラッと出し、歯をガチガチ噛み合せ、上目使いになり、泣く元気もないようなものは生き延びることはできない。

一、黒目が据わっているものは夜死ぬ。顔色が青く唇が黒いものは昼死ぬ。

一、泣いて笑うことができないものは痛みがあるのであり、笑って泣くことができないものは驚風である。

一、未熟児で、血気が不足して陰陽の調和も取れず、臓腑も充実せず、骨もまだしっかりしていない状態で生まれた後、三十二日毎に一回発熱し・発汗し・食欲が無くなり・吐逆し・下痢するものは、皆な血脉が成長して脳の状態も正常になろうとする証拠である。治療しなくとも自然に治る。

一、小児の病の多くは、胎毒か食傷による。

一、小児の歩行し始めるのも髪の生えるのも遅いものは、気血が充実していないためである。

一、小児の言葉が遅いものは、邪気が心にあるためである。

一、歯の生えるのが遅いものは、腎気が不足しているのである。







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