飲食






飲食について考えるとき、量の問題と質の問題の両方から考える必要があります。

基本的にはスポーツの場合と同じように、過ぎれば脾胃の器を傷めることになります。けれども食べない状態が続くとまた脾胃の器を弱くしてしまいます。胃袋も筋肉ですから鍛える必要がありまた休める必要もあるわけです。

器が広がればたくさん食べても消化することができます。器が繊細であれば毒物を摂取してもすぐに吐き出して事なきを得ることができます。







病気になっているときは、病気を治療する方向に生命力が向かっていますので、脾胃の器に振り向けられる生命力は当然弱くなります。そのため犬や猫は病気になると断食などをして、すべての生命力を病気の治療に向かわせようとするわけです。

食べすぎかどうかという量の問題には個人差があります。これを判断するのは、食後眠くなるか食後腹脹があるかということで判断します。

眠くなるということは全身の生命力が充分ではないために、脾胃に生命力を奪われると外の機能が落ちてしまうということを意味しています。腹脹があるということは、摂取した食物の量に脾胃の消化力が追いつかないために、気の滞りがおこっているということを意味しています。







質の問題で先づ最初に問題としなければならないことは、食べ物か否かということです。毒物や化学物質や不潔なものはできれば避けるようにします。もちろん脾胃の器を鍛えるためにあるいは免疫力をつけるためにそのようなものを少量摂取して身体を慣れさせ丈夫にしていくという発想もあります。

食べ物と思っても、農薬の残留濃度が高いものや、着色や着香されていたり化学処理されている食物が現代社会には溢れていますので、注意深く摂取すべきです。これらの次に、いわゆる食の問題、健康な食生活とは、という問題になってきます。







東洋医学では漢方薬も大きくは食のひとつに入ります。けれども、基本的には薬物としての強い偏りを用いて個々人の偏りを調整しようとするわけですから、その使用に際しては注意が必要です。

伝統的な食事に従うということと、身体が弱っているときにはよく噛んで食べる、量を摂り過ぎないということが、健康な生活には大切なとことでしょう。

また、脾胃の状態をよくするためには、規則正しい時間に食事を摂り、規則正しい生活をし、適度な運動をするということが大切です。











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