時系列の問診


身体がだるい弁証論治
主訴:問診




女性 35歳 独身

障害者介護の仕事

婦人科受診の目的:体の不調が良くなるように(問診表どおり記載)

(問診者注:この患者さんは去年10月に体調不良で婦人科を受診し始めたのですが、今年5月に卵巣嚢腫、子宮筋腫の手術を予定していて、そのために去年12月からリュープリンというホルモン剤の注射を受け始めました。この注射で生理が止まり、更年期障害のような症状が出たりするのですが、副作用の強弱は人によってかなり違うようです。この患者さんは「注射を受けてから自分の体じゃないみたい」と言うように体の辛さが違ってきてるようです。なのでその辺のところを分けて、以下の問診を記載していこうと思います。)







【不定愁訴について】

自覚する症状が出始めたのは32歳頃からとのことで、その2年ほど前に仕事が変わり、今の障害者介護の職に就いた。長時間労働、夜勤など環境的に無理があり、その頃から疲れを感じ始めてはいた。体調が悪くなってからは日勤のみの定時に上がりにしてもらうようになったが、去年の10月に当婦人科を受診する時は腹痛を初め、いろんな症状のピークとなった。今は体調が悪くて休みがちなので、休職しようか考えているが、休職して戻ってきた人はいないので、上司からは体調が悪かったら休んでもいいから来れる時は来るというように今まで通りにしたらどうかと言われている。患者さんとしては心苦しい感じもあるとのこと。







(問診表でチェックがあった項目)

腹痛、月経痛、腰痛、肩の痛み、月経期間の異常、子宮筋腫、卵巣の異常、消化器の異常、倦怠感、気力や集中力の低下、疲れやすい、日中の眠気がある、下痢しやすい、性欲の減退、冷え、のぼせ、動悸、手足の冷え、抑うつ感、のどや胸の閉塞感、腹部が張る感じ、便秘がち、朝早く目覚める、腹部の痛み、肩凝り、目の周りの色素沈着、眠りが浅い、よく夢を見る、よく目が覚める、目のかすみ、手足や体が重い、むくみ、おりものが多い、冷房が苦手、温めると症状が改善する、尿量の減少







【主な症状について】

腹痛、月経痛・・・32歳頃から生理痛がひどくなり、生理痛で仕事を休むことがあったりした。それから徐々にひどくなり、生理前後に痛みが強かった。去年10月の受診時には排卵や生理などにより痛みの強弱はあるものの、常時生理痛のような腹痛がある状態になる。同時に下腹部の張り、腰痛、不正出血、おりものの量が多いもあったが、12月にリュープリンを注射してから、最近それらがなくなる。

卵巣嚢腫、子宮筋腫・・・32歳頃に生理痛がひどくなり、受診した病院で小さい筋腫(直径2~3cm)が見つかり、卵巣も脹れていると言われるが、経過観察となる。その後、一時期卵巣の腫れは小さくなったが、今回また卵巣が脹れているので、手術した方がいいと言われる。将来子供を生みたいので、大きくはなっていないが一緒に子宮筋腫も取る予定。

消化器の異常・・・32歳頃から胃もたれ、お腹が冷える感じがあった。昨年8月に胃の調子が悪く、背中も痛く、食べると胃が痛くなったので、胃カメラの検査を受けた。胃に出血があり、薬を服用して、2ヵ月後の検査では良くなっていた。今は胃が痛いことは無い。(問診者注:今でも時々背中が痛いことはあるとのことだが、本人は胃が悪くて背中が痛いとは思っていない様子。)リュープリン注射をしてから食欲が旺盛になり、食べたくてしょうがなくなり、体重は量ってないが少し増えてると思うとのこと。今はお腹の冷えもない。

睡眠・・・去年10月の頃はあんまり眠れない、よく目が覚めるという程度だったが、今現在の方が眠れない感じが強くなっている。遅くとも11時には就寝し、6時に起床するが、疲れていてなかなか起きれない。夜中に体、特に上半身が暑くて目が覚めて、時々寝汗をかいていることもある。上半身が暑くて目が覚めても、足は冷たい。夜目が覚めると暑いので水を飲む。以前も夢は良く見ていたが、今はいやな夢を見るようになった。朝、すごく低体温になって、寒い時がある。

二便・・・体調を崩しだしてからは頻尿の時もあったが、その後、尿量が減少した。でも今は適度な回数で多くも少なくも無い。 お通じはもともと2日に1回くらいだった。32歳頃からは出きらない感じや硬かったり、下痢だったりした。今の回数的には同じだが、注射を打ってからはお腹が張らなくなった。毎回ではないが、便が細くなった感じがする。







【今1番辛い症状について】

注射の副作用で、体がすごくだるい、足の冷えがきつく感じる、ホットフラッシュのように急に上半身が暑くなり、汗が出る。常に冷えのぼせみたいな感じはある。 しかし足が冷えてるからと言って、靴下を履いて寝たり、お風呂で体を温めたりすると気持ち悪くなる。以前は温めるといろんな症状が改善していたのに今は逆効果。







【婦人科の状態について】(問診表通り記載。問診は特にしていません)

初経12歳
月経周期は順調。5~7日間。
32歳頃から月経量が減りだし、だんだん短くなってきた。
塊は混じってない。
去年10月の受診時は不正出血があり、12月に注射するまであった。







【その他】

喘息。
甲状腺腫があり、左右どちらかの甲状腺を取った。
以上の2つについてはどちらとも問診ができてませんので、詳しいことは不明。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療方針:生活提言











一元流
しゃんてぃ治療院