不妊、生理前の不調の弁証論治


不妊、生理前の不調の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



妊娠を希望していることもあるので、腎気を立てることを中心とし、下焦の充実を図る。

脾虚に関しては自己養生を進めながら、必要であれば治療の手を入れる。

またこれから寒くなり、ぎっくり腰を起こしやすい季節となるので、それを防ぐためにも、右胆経の弱りを補っていく。




生活提言



不妊でホルモン治療をされて、少し体調を崩されたとのことで鍼灸治療を希望されたわけですが、お話を伺ってみると不妊治療を受ける前から排卵から生理までの半月以上の間なんらかの不調があったり、冬にはぎっくり腰を毎年起こしていたりと、ホルモン治療だけが原因ではない、身体自体の弱りがあることが窺えます。

生理前の色々な不調は、20代の頃に始まり、年を追うごとに徐々にひどくなってきていることを考えると、独身時代の仕事が忙しく不規則だった生活が身体にはかなり負担になっていて、その頃に傷めた生命力の土台の力がまだうまく回復できていないと思われます。この生命の土台の力が妊娠には大きく関係してきますので、この力を付けてあげることが不妊治療の中心となり、ひいては生理前の不調、ぎっくり腰などの治療ともなっていきます。

結婚されてパートで仕事をするようになり、生活のリズムとしては以前よりのんびりすごせており、身体の力を付けるためのいい循環に変わったことは良かったと思います。夜寝るのがどうしてもご主人の仕事の関係で遅くなるのは仕方がないかと思いますが、できるだけ日付が変わらないうちに就寝できるように心掛け、翌朝に疲れが残らないようにしましょう。疲れが残るようなら、少し昼寝をするのもいいと思います。

食事に関してですが、太りやすい体質とのことで、ご自身でも気にされていることと思いますが、間食と食べ過ぎに注意しましょう。胃腸の力が落ちると、身体の土台の力を付けることの足を引っ張ることになります。

また最近始められたヨガは、適度な運動になって身体の気の巡りが良くなり、お通じもよくなっているようなので、○○さんには合っているようです。ただ、ヨガをやっている時の水分の摂取量に少し気を付けた方がいいでしょう。人それぞれ発汗量、水分を身体が受け入れられる量など個人差があります。無理に1リットルを飲むことが返って、胃腸に負担となること充分が考えられます。身体が必要としている分だけ飲むように心掛けてみてください。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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しゃんてぃ治療院