疲れが抜けない弁証論治


疲れが抜けない弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



まず、成長期から継続し負担のかかっていた腎気の立て直しを 中心に考えます。長期間の負担から器の状態が不安定なことも 考慮に入れ、治療の際には逆に腎気を弱めないように繊細な 注意が必要と思います。腎の支えをしっかりさせて、臓腑を充実 させ、脾気を補い後天の精・気血不足を解消させます。また、 腎気の充実で、できるだけ肝鬱が少なくなる状態にしていきます。

腎気と脾気を立て、気血不足と肝鬱からの腎への負担の悪循環 を断ち切れれば、さらに改善方向へ向かうと思います。




弁証論治



学生時代から継続しているこの主訴は、○○さんの身体の土台 (腎気)の力が弱くなっている状態です。ストレスや疲労した身体に 無理を重ねて土台への負担が継続したことによって、必要以上に 土台の力を使ってしまった結果と思って下さい。

今現在は、○○さんご自身で、ストレスを感じないように、身体に 負担がかからないように注意されています。もちろん継続させて 下さい。身体の土台がしっかりしてくれば、ストレスからくる疲労感 も減ってくるものと思います。







最近では、ストレスの発散として、軽く運動をしていますが、気持ち 良い程度に行うことを心掛けて下さい。ご自身にあった適度な運動 は全身の循環(陽気の巡りの改善)、胃腸(脾気)の状態の改善にも 繋がります。一方では過度の運動は逆に、身体の土台の負担にも なりますので、くれぐれも運動のやり過ぎには注意して下さい。 気持ちが軽く感じていても、土台がまだ不安定な部分があるので、 実は身体が疲れていても、それを感じないこともあります。この事を 忘れないようにして下さい。

体重が少し増えてきたようですが、胃腸(脾気)の状態の改善も 必要です。学生時代から継続している下痢の症状が、胃腸の状態の 不安定さを表現しています。今注意している、暴飲暴食をしないこと、 間食を取らないことを継続するようにして下さい。また土台がしっかり して、ストレス感が少なくなれば、さらに胃腸の状態は改善できる でしょう。この胃腸と身体の土台の両方を安定させることが、全身の バランスを良くして、生命力を充実させます。







また、しっかりと睡眠をとって、疲れを取るようにして下さい。最近は 暑くて寝苦しいこともありますが、○○さんが実施している小さな アイスパック等を利用して、眠りやすくすることは良い事であると思い ます。逆に、身体を冷やさないように注意して下さい。また、特に仕事 の休みの前の日など、夜更かしをしないように心掛けて下さい。 しっかりと睡眠をとることは、身体の土台の回復には欠かせません ので忘れないで下さい。

何事も肯定的に考えるような思考も忘れないで下さい。否定的に悩むと 精神的ストレスの増長に繋がります。ご自身でも注意されていますが、 意識することによって、さらに良い思考の癖が付いてくると思います。

今年中には、さらに一段階良い状態になるように、精神的・肉体的に 良い生活習慣を心掛けていきましょう。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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