股関節・臀部の痛みの弁証論治


股関節・臀部の痛みの弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



打撲の回復に必要な生命力(主として脾気、次に腎気)を補う。

脾気の回復の目安は脾経、胃経の経穴の反応の他、便秘の回復度や失気の頻度も指標とする。脾気を建てることで右肩関節周囲炎も改善していくと思われる 補助として局所(環跳・会陽付近など)の疎通を行う




生活提言



この股関節やおしりの痛みを治していく為には、○さん自身の体に回復させる力がどれだけあるかという事がとても大事になってきます。

例えば、風邪を引いたときは回復力を高めるために無理をせずしっかり体を休めます。それと同じことが、打撲で受けた体のダメージを治す時にも必要になります。

以前転倒した時のおしりの痛みが、治ったと思うまでに3年半近くかかっているという事は ○さんの回復力が少ないという事でもあります。

鍼灸治療では、痛みをとる他に回復力を高めていくこともできるのですが、それを活かすためにも○さんの普段の養生法がとても大切になります。







まず、体に無理をさせない事。

運動不足が痛みの原因ではないかということでプールで運動をされていますが、以前一度やりすぎて調子が悪くなったことがありますよね?運動する事と体を壊す事は紙一重です。

適度な運動は体に良いのですが、やりすぎてしまうと、疲れきってしまい○さんの回復力を弱め逆効果になってしまいます。

次の日に疲れが残るような運動はやめて、気持ちよい程度に抑えておきましょう。 又、趣味に没頭している時は夜中遅くまでやってしまうと言っていましたが、 夜というのは一日使った体を建て直すのにとても大事な時間になります。

良く美容でお肌の為に22時~2時は睡眠をとった方がよいと言われているのをご存じですか?その時間には寝ているのが理想ですが、22時とはいかないまでも24時までには寝るようにして下さい。







次に食生活です。薬膳があるように食べる物も体の回復力には大切です。

○さんは食べるものや時間はとても気をつけられているように思います。

このままで、続けていかれると良いと思います。

ただ、体に良いからと言って食べ過ぎたり、偏食したりしないように気を付けてください。

又今は暑い時期ですが、冷たいものや辛い物のとり過ぎにも注意して下さい。

便秘についてですが、食物繊維の豊富な食べ物を摂る事で便が出るなら、出来るだけ薬には頼らないようにしていきましょう。今、便秘の薬を毎日のんでいますが、毎日便が出る様になってきたら薬を飲む期間をあけていきましょう。







おしりの痛みが少し良くなってきた時に転んでしまい、気分的に落ち込んでいるとは思います。

少し後戻りはしましたが体に無理をかけずにしっかり回復力をつけていけばちゃんと治っていくと思います。一緒に頑張って、楽しく旅行に行けるくらいまで治して行きましょう。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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