治療指針:生活提言


腰痛・下肢の痺れの弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



25歳の時、第二子妊娠7ヵ月で急に腰痛と下肢痛を発症した。

妊娠を維持するのに下焦を充実させるために腎気が頑張って働いている。

大きいお腹を支えるため腰椎前ワンが強くなる姿勢、長男を抱っこしなければならないので より腰椎前前弯が強くなる。

腎気が虚してきているところに、腰椎前弯が強くなる姿勢により腰部から下肢の気の流れが 滞ってしまい気滞がおこってしまった。

このような状態により腰痛と下肢痛を発症した。

妊娠7ヵ月で発症したが、この時期は下焦を充実させようと気血が集中してくる時期なので 1ヶ月ほどで徐々に回復できたのだろう。







里帰りから東京に戻ってからは家事・育児とオーバーワークで、日常をどうにかこなさなければ ならないので、肝気を張って頑張ってしまう生活を送るようになった。

肝気を張って頑張ることや、産後食べる量が増えたことで、腎気に負担をかけてしまった。

その上、授乳で夜間に充分に睡眠がとれないため腎気が回復できない状態である。 そのため、東京に戻ってすぐに中腰になったくらいで発症してしまった。

28歳の時、スポーツジムに通ったり、自転車での生活で身体を動かすようになった。

身体にとって丁度いい運動量だったので、身体を動かすことで、気血の流れがよくなり気滞が解消され、 気滞が解消することで肝鬱も解消されたのだろう。

64キロから55キロにまで体重が落ちたことで、たまっていた湿痰が排泄され脾気虚が改善し、 そのことで今まで腎にかかってきた負担もなくなり、その分腎気が充実するようになる。

また、湿痰により疎滞していた気血の運行が改善された。

そのため、この時期腰痛が改善した。







29歳の時、東京から地元に引っ越す。

地元に戻ってからは車での生活で身体を動かすことも少なくなり 腰下肢に気滞をおこしやすく、解消しにくい状態なので、腰痛の頻度が高くなる。

また、この一年で体重が55キロから60キロと5キロも増である。

運動しなくなったことで、脾気と腎気に負担がかかり、体重が増え腰痛がおきやすくなってきたのだろう。

30歳の時、子供が小学生と年長になった。このころになると、子育てが少し楽になり、 肝気を張って頑張らなくてもいい状態になって、腎気への負担が減った。 また、抱っこすることが少なくなったので、腰下肢に気滞がおきにくくなったと思われる。 腎気は一番悪い時と比べると少しは回復してきていると思うが、年数回は腰痛を発症していることや、 下肢のしびれ感が常時続いていることを考えると、十分な腎気の回復はまだまだである。







回復ラインはギリギリで、普段と違うような状況になると腎気がそれに対応できずに年数回は 腰痛がおきてしまうのだろう。

また、昨年の12月に起こった腰下肢痛は、職場でのストレスにより肝鬱が長く続いたことで 気滞をおこしているところに、重い物を持ったり、仕事での肉体疲労が重なり発症してしまった。

今現在は、整形外科のリハビリに通うことで症状は改善してきている。







体重は、30歳の時に60キロだったのが徐々に増え、現在は64キロである。 体重増加の原因である食べすぎは、胃熱があることで食欲が旺盛になっていると思われる。

食後胸焼けがおきたり、眠くなったり、お腹がはったりすることから脾胃にかなり負担をかけていることがわかる。

また、キムチなどの辛いものを好んで食べている。

そのため、脾胃の弱りがあるところに胃熱をおこしやすい物をとることで、胃熱が生じたと思われる。

そして、胃熱があるため食欲が亢進し、暴飲暴食となり、ますます脾胃の負担をかけ、より胃熱を生じるという 悪循環になっている。

産後から長く続く腰下肢痛がなかなか改善しないのは、体重の増減に伴う脾気の弱りがある。

脾気の状態は、左右脾募、足三里の陥凹、脾兪の陥凹などから脾気の弱りは明確である。







脾気の弱りが、腎気そのもに負担をかけ、体重増加による湿痰を排泄することができず、 腰下肢の気血の運行にも影響を与えている。

そのため、脾気、腎気を高めるために適度な運動をおこなうことが必要だろう。 また、脾気をしっかりさせて、食べすぎの悪循環を断ち切らなければならないだろう。




弁証論治



弁証:脾虚・腎虚

論治:健脾・補腎







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











一元流
しゃんてぃ治療院
ビッグママ治療室