右後頭部の偏頭痛の弁証論治


右後頭部の偏頭痛の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



1)片頭痛のきっかけとなった、寒凝気滞(膀胱経脈)に対し、まず温通膀胱経脉を行う。

2)次に、患者さんの常態としての気逆が、疲労等の原因で悪化し内風へと発展していったことにより、片頭痛の一因やめまいの症状を呈したことを考えて、熄風降逆を行う。

3)ただし、今回の一連の症状の根本は、加齢に伴い器が小さくなってきたことや心身の疲労により、臓腑における腎陰や肝陰が根を張りきれず、気逆を抑えきれなくなったことなので、少し時間をかけて補腎、補肝陰をしっかり行っていく。




生活提言



○○さんは思春期の頃より、疲れるとすぐに膀胱炎になったり冷えるとすぐに体調を崩すなど、身体を温める力が弱いように感じます。加齢によりその力はみなさん衰えますので○○さんも70代からさらに弱くなってきたのでしょう。

また、ご自身でもお気づきだと思いますが、性格的に家事でも対外的な事でも手を抜かず、気を張ってがんばりすぎてしまうところがあるようです。

慢性的な寝付きの悪さや眠りが浅いのは、気の立ちすぎが大きな原因と思われます。

○○さんの場合、これが少し位の期間ならむしろ体調が良くなるのですが、今回のように気の張る程度がひどかったり長すぎると、少しずつベースとなる体力が削られてしまいます。

このように、加齢に伴う基礎体力(生命力)の低下に加え、気の張りすぎや睡眠不足が重なり、今回の症状につながったと思われます。

○○さんは日頃からよく養生されていますが、ここ最近の様子を見ていると、今までなら翌日に残らなかった疲れなどが目立ちます。

これは、年齢により基礎体力(生命力)が少し低下してきたものです。

ですから、これからは何事をするときも気を張りすぎず、今までの八分目を目標にしてください。

そうすることにより、無駄な体力の消耗がなくなり、気力、体力を養うことができます。

また、今回のように、特に疲労がきついときには、無理に栄養をつけようとはせずに、根菜類など身体を温めるものを中心にしてよく噛んで腹八分目に食べてください。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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