治療指針:生活提言:治療経過


4年のAIHやICSIを経ての自然妊娠
病因病理:弁証論治




病因病理



妊娠を希望し、30歳からタイミングにて1年、16回あまりのAIH、その後IVF-ET(体外受精ー胚移植)をするも、上手くいかず 現在34歳で、今後は、内視鏡手術により自然妊娠を狙うか、再度のIVF-ET(体外受精ー胚移植)にて妊娠に挑戦するかといった経過となっている。

25歳頃より、手足先の寒えと肩こりが辛く感じ始めている。この症状は夕方疲れてくると悪化すること、現時点で右湧泉、右三陰交の冷えと実際の冷えにもつながっていることにより、腎気の弱さがかかわっている可能性がある。また。イライラして悪化することにより、肝鬱の強さもこの冷えを悪化させる要因であることがわかる。

肝鬱の強さは、ご本人のありようとして手足をうごかすときなどにも緊張感があり、素体と深くかかわるものであると思われる。







お体を拝見すると、末端の冷えの訴えと相反して、顏が上気したように赤めであり、口渇があり口が粘ることが時々ある、神門の硬結、左肺兪から心兪の抜け、後谿の冷えなどがある。これは、心熱を中心とした上焦の熱と気鬱が常にあり負担をかけている状況と考えられる。この常に負担をかけている状況が長く続いていることが より腎気への負担となっている。

この上焦の鬱滞、下焦の冷えの状況は、背部ユケツにおいて、肺兪から心兪にかけて明瞭に抜け、脾兪、胃兪、両腎兪が抜けるなど、全身の緊張状態が、裏である脾腎にも負担をかけていることが現れている状態であると考えられる。







しかしながら、肝鬱を示し緊張した状況で背部兪穴にまで影響しているにもかかわらず、腹部は全体に柔らかく、肝の相火もなく、心下のつまりもない。

裏の負担を示すように脾腎の弱さは、背部ユケツだけではなく、足三里の亀裂、大巨の抜け、気海の抜けなど明瞭であり、季節の変わり目のつらさ、夕方のつらさなど明瞭ではあるけれども、日常的な疲労感や便通睡眠異常などの愁訴とまでは いたっておらず、現時点では、7時間寝れば翌日に疲れを感じることもなく、寝つきもよく寝起きも普通で、二便の状態もよい 状態である。脉診をすると、治療前には脉全体が触れてこず、治療後にはすうっと全体が触れてくるという変化がある。

これらにより、強い肝鬱が脾腎への強い負担となっているものの、いまだ身体が若く変化しやすい状況にあり、現時点では強い肝鬱による裏である脾腎への負担となり弱りにはなっているものの、強い腎気脾気の虚損の状態ではないと考えられる。

1回目の体外受精のあとの化学流産後から排卵期~生理前に イライラ、むくみ、食欲増、肌荒れが強くなっており、流産によりもともとあった 腎気の弱りが強くなり、腎気の弱りに乗じて肝鬱がより強くなっていると思われる。




弁証論治



弁証:腎虚 肝鬱

論治:益気補腎、疏肝理気







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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