治療指針:生活提言


卵巣機能不全→出産弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



赤ちゃんが欲しいという訴えの28歳女性です。

25歳から病院へ行き、タイミング、人工授精、そしてIVF-ET(体外受精ー胚移植)とステップアップするも 赤ちゃんの希望がかないません。治療歴を拝見すると、体外受精をし採卵しても卵の質自体に問題が あり、採卵しても移植できずに終わることが多く、妊娠に致るよい受精卵自体ができにくいという、 非常に困難な状況になっています。

日ごろの仕事が非常に忙しく責任も重いハードな仕事をなさっている日々のなか、頑張って不妊治療に 通いステップアップするという心身ともに厳しい状況というなか、お体を拝見すると心下のつまりもなく、肝の相火の 張りもなくストレス状況がさほどきつくあらわれてはいません。







しかしながら、生理が不規則になったり、翌日に疲れが残ることがよくある、両大巨の冷え、脉状での 尺位の細さまた特に背部腧穴の左右腎兪の抜け、右の三焦兪の抜けの大きさは腎気の弱さを思わせ、 日ごろの生活や不妊治療そのものからもかなり腎気を消耗しているのではないかと思われます。

年齢がお若いので二便の状況には影響が出るほどではありませんが、妊娠にとっては支えとなる腎気の 弱さは、子宮が小さいとの指摘があるように、もともとの一源三岐の源である子宮の脆弱さともつながります。

また子宮は、任脉衝脈より気血が注がれることによって成長します。 この任衝脉は脾胃の力によって養われる経脉です。







中脘の奥の冷えは脾気の弱りを示していますし、季肋部に湿痰があり、左の脾兪、右胃兪が大きく抜けている 状況は現段階で脾気が弱り湿痰を溜め込んでいる状況を示しています。これでは、脾胃の余気で養われていく 任衝脈の充実がはかれませんし、結果として子宮(胞宮)への養いも小さなものとなります。

湿痰が季肋部に大きく乗るほど貯めこめられるということは、脾気そのものの弱りが強いのではなく間食などで 脾気に負担をかけていることが脾気をいためていることにつながっていると思われます。間食と、多すぎる飲水が 脾胃に負担をかけ現段階で背部腧穴の中で一番問題を感じさせる脾兪、胃兪の大きな抜けと なっていますので、間食、飲水に気をつけながら脾気を養うことが大切だと思われます。




弁証論治



弁証:腎虚、脾気の弱りによる任衝脈の虚弱

論治:益気補腎、益気補脾、養胞宮







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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