治療指針:生活提言


胃腸の不調 肩凝りの弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



今までの人生で高校生の一時期を除くと、ずっと食が細くかなりの 痩せ形である。特に小学生時代に精神的なストレスがないのに、毎 日給食を残していたということは、年齢に比して、脾器の大きくな るペースが遅かったのではないか。

高校生になりしっかり食べられるようになったのは、思春期に腎気 が充実し、弱い脾気をバックアップすることができたことによると 思われる。

高3になると受験のため毎日8時間に及ぶ練習で、左腰痛と左下肢 後面のシビレ、肩こりなどが出だした。肉体的な疲労によって腎 気に負担をかけて、おそらく肝気も張っていたと思われる。高校生 で毎日8時間も練習し続けた意志の強さが、そのまま肝気の強さを 裏付けている。







大学生では学校環境になじめず、やはり肝気を張ることになり、元々 弱かった脾胃に横逆し胃腸症状として現れ、体重が減少し始める。

また、疲れると胃腸症状を繰り返すことから、受験で損なった腎 気が回復しきれず、小さい脾器をバックアップすることができなく なった時期ではないか。

肝気の横逆と腎のバックアップ不足が、脾胃の消化吸収作用 低下につながったと考えた。

下宿を引き払ってからは、肝気の張りも少しは緩んだと思われ、体 重減少もしばらくは落ち着いたが、就職により、仕事に対しての責 任感から、再び肝気を立てる生活となる。夢の内容や仕事のスト レスの自覚からも今まで以上に肝気を立てていたことがうかがえる。

この時期を境に風邪を引きやすくなっており、腎気、肺気が落ち たことを示すとともに、邪気を追い出すためにさらに肝気を強めた ことがうかがえる。現在でも大椎、陶道、風門に発汗が見られ、年 に5回以上風邪をひくことから、内陥している可能性が極めて高い。

内陥によってさらに腎気が落ち、そのために肝気がますます抑えら れなくなり上炎し、のぼせ、ふらつき、頭痛などの症状につながっ ていった。頭痛が側頭部や眼球に現れやすいこと、臍周囲の緊張や 右肝相火張りなどの身体の反応もこれを示すものと考えた。







おそらく大学時代に腎気が落ちてからは、生来の脾器の小ささが露 呈することとなり、これ以降、後天の気を取りこむ量が極端に少な くなってしまったのではないか。

このため現在でも、脈細数、手足に比べると艶がないお腹、尺膚が 年齢からすると締まりがない感じ、月経がとぶ、など気虚の症状が みられる。

この気虚がベースにあるために、睡眠をとっても疲れが回復できず、 いつまでも風邪を内陥させてしまい徐々に腎気を消耗させているの ではないか。

しかしながら、腎気を消耗してはいるが、尿は6回位、残尿感など はないなど腎機能の一面はしっかりしていることから、腎器そのも のへのダメージはまだ少ないと思われる。




弁証論治



弁証:脾虚 腎気虚 風邪内陥 肝気横逆

論治:補脾 補益腎気 疏風散寒 疏肝健脾







主訴:問診

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五臓の弁別

病因病理:弁証論治

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