更年期からの不眠の弁証論治


更年期からの不眠の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



全身レベルでの気虚、肝陰虚や心火の根本原因である腎虚を補うことを第一と する。

この過程で不眠が解消されなければ、心火を治める処置をおこなう。

また腎が補われることによって、内陥している風邪の存在がでてくる可能性があ る。その時は、反応を示した経穴を用い疏風散寒を行う。




生活提言



東洋医学的には身体の器がそれほど大きい方ではないように思われます。 それでも、結婚、出産を境に体力もつき子育ても問題なくされていたので、20 代、30代は上手に身体をつかい、器も充実していたのだと思います。

現在の不調は、更年期による腎気(生命力)の低下が一つの要因です。 養命酒のCMで少し話題になりましたが、腎気にはバイオリズムがあり、女性は 7の倍数の年齢に身体的な変化が現れやすいとされています。いわゆる更年期の 前後はこの下り坂に当たり、腎気が落ちるためにいろいろな症状が出やすくなり ます。

更年期に不調を訴える方が多いのは、腎気が低下してくる時期にもかかわらず、 家庭や職場での仕事量が減ってくれないことが背景にあると思います。むしろ、 両親の高齢化などで役割が増えているのが現実ではないでしょうか。 ○○さんの場合も、この時期にご両親のお世話によるストレスや息子さんのお 世話のために睡眠時間が削られ、さらに腎気に負担をかけたことによって不眠 を始めとする諸症状が起きているものと考えています。







治療ではこの腎気を補うことを第一としますが、日常生活でも次の2つのこと に気をつけてお過ごしください。

・難しいとは思いますが、ある程度回復するまでは、少なくとも11時までに 就寝するようにしましょう。

・食事について、よく食べられるとのことですが、しっかり噛んでください。 また眠るために飲むお酒も結局身体に負担をかけることとなり、腎気の回復を 妨げますので、週に飲む日を決めて食事の時間に晩酌するようにしましょう。

最後になりますが、上に挙げた養生を「何が何でも守る」と頑張り過ぎないよ うにしてください。過ぎるとこれもストレスとなり、結局は続きませんので、 「少し気をつける」くらいで始めてください。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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