産後の不定愁訴の弁証論治


産後の不定愁訴の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



まずは腎気をたてつつ、肝鬱をきつくしている一因である内陥している風邪を 追い出すことを第一の目標とする。

風邪が抜けたら肝鬱も少し緩むと思うので、軽く理気しながら腎気をしっかり とたてていきたい。肝鬱腎虚の悪循環に関しては生活の見直しからも養生を促 したい。

また腎気を立てるのと同時に脾気も補うことで、背部痛を改善したい。脾気を たてることは内湿を捌くことにも繋がり、ひいては腎気の回復を脾気がバック アップできるようにしたい。




生活提言



出産して3年が経つというのに体調が良くならず、不安を感じていらっしゃる ことと思います。お体を拝見すると、風邪が入り込んでしまっているようで、 そのために色々な不調がなかなか治りきらずにずるずる続いてしまっているよ うです。まずは鍼灸治療で風邪を追い出し、お体を力を取り戻していきましょ う。

ただ色々と不調はありますが、いずれも悪化傾向にはなく、食欲やお小水など 問題の出ていないことを考えますと、もともとお体が丈夫な方で生命力がしっ かりしていらっしゃるようにお見受けします。そのために、このような不調が あっても夜中までちゃんと家事されるなど、これまで家事や育児に頑張ってこ られたのだなとも思います。お子さんが小さくて大変だとは思いますが、これ を機会に少しご自分の体のケアにも時間を作られることをお薦めします。







まず身体の力を養うのに一番大切なのは睡眠ですが、寝る時間が遅いのが問題 です。寝付きも悪くなっていますので、夜に気を立てるようなことはせずゆっ くり過ごすなど寝る前の工夫も大事です。そして22時から遅くとも24時までに は眠りに入れるようにしましょう。

早く寝た分、家事ができなければ、早く起きるようにして、朝に時間を作るよ うにするなど、生活のリズムをもう一度見直してみましょう。翌日に疲れが残 るのは、1日の活動量と睡眠のバランスが取れていないためだと考えられま す。翌日に疲れを持ち越さないように休息が取れるといいですね。

またお風呂に入って気分が晴れると疲労感が減るように、気の巡りが悪くなっ ていることが窺えます。この巡りの悪さは、体の上部に鬱滞を引き起こして、 頭痛や吹き出物を起こしやすくしています。休息をしっかり取ると同時に、お 風呂以外にこの鬱滞をうまく取ってあげることも、身体の回復を促してくれる と思います。日中にお子さんと散歩をされるなど、しっかりと足腰を使って気 を引き降ろして、気の巡りを良くしてあげるといいでしょう。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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