不妊、精神的な不安定の弁証論治


不妊、精神的な不安定の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



まずは不妊治療で弱ってしまった腎気をしっかりと補い、今後の不妊治療に繋 げていきたい。

また同時に肺気も補うことで蓋としての機能をしっかりさせて、肝気に侵され にくくし、上焦を強化することで、引いては扁桃腺炎や寝違えなどを起こりに くくなるようにしたい。

きつい肝鬱に関しては、治療に必要な時は適宜理気するも、生活の見直しや不 妊治療のアドバイスなどにより、肝気の安定を図る。




生活提言



20代の頃は朝から夜遅くまでお仕事をされてかなり体力的には無理をされてい たようですが、やりがいのある仕事でもあり精神的には充実されていたようで すね。気力で頑張って物事をやり遂げたり、生真面目に物事に取り組まれる姿 勢は、お話を伺うと、きっと子供の頃から現在に至るまでずっと○○さんの日 常的な習慣になっているのではないかと感じました。その頑張りが知らず知ら ずのうちに少しずつお体を傷め、気付いた時にはきつい症状として現れてしま うのではなかいと思われます。

子供の頃から体に力が入っていたのではないかと自覚されているように、休息 がうまく取れずに頑張り続けたり、ストレスを多く受けると身体の気血の巡り が悪くなり、身体の上部に気血が鬱滞しやすくなって扁桃腺炎や頭痛などさま ざまな症状が出たり、末端である手足は冷えたりします。そしてご自身でも感 じていらっしゃる30歳以降の不調は、不妊治療で生命力が損なわれ、更に気血 の巡りが悪くなり、また生命力が損なわれるという悪循環になっていると考え られます。

まずは鍼灸治療でこの悪循環を脱し、生命力を上げながら気血の巡りも良くす ることが体調の建て直しのみならず、引いては不妊治療に繋がっていくと考え ます。







そのためにご自身でできることは疲れを溜めないことです。夜はせめて日付を 越さないうちに就寝しましょう。昼間の活動量と睡眠のバランスが取れて、翌 日に疲れを持ち越さないようにすることが目標です。せっかく不妊治療に専念 するためにパートの仕事に転職したにもかかわらず、疲れがあまり改善してい ないことを考えると、体をしっかりと休めてあげられていないように思います ので、今一度生活習慣を見直してみましょう。

またストレスのせいもあるかと思いますが、昔から気血の巡りがかなり良くな いことが体にとっては疲れに繋がってきます。毎日少しずつでも時間を作って 手足をしっかり動かしながら歩くなど運動することをお薦めします。まずは休 みの日に散歩するとか、職場まで歩いて通勤するなど、○○さんにとって全身 を動かしてあげることはとても効果が高い養生になると思います。散歩は景色 を見ながら歩けばストレスを解消して気分的にリラックスでき、気血の巡りを 良くして手足の冷えも改善してくれるでしょう。ストレスを引きずらず、体が リラックスできるようになるといいですね。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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