腎気をたてることを中心とし、腎気の増加によって、肝鬱や内風が納まることを期待する。また、腎気が立つことによって脾気のバックアップとなり瘀血が生成されにくくなることも期待し、基本的に肝鬱、内風、瘀血に対しては処置をしない。肝鬱、内風、瘀血が直接的に身体への問題となっている場合のみ最小限のアプローチをする。
ビッグママ治療室初診
大巨 関元 温灸
左外関、左陽池、三陰交 右臨泣、至陽(温灸)、腎兪、脾兪、次髎、
その後、週に1,2回のペースで鍼灸治療
至陽、臨泣、陽池など冷え、弱さが明瞭な部位を使い、全体の気血を動きやすくしておき、大巨、関元、腎兪を中心に腎気を立てることで、脾気へのバックアップを狙う。
1ヶ月後、真田クリニック板倉Dr受診、漢方を飲み始める。
Drからのコメント
5ー6月、当帰芍薬散と防已黄耆湯 肝鬱は鍼灸におまかせして、当帰と黄耆で肺気、肝気をうごかせるエネルギーとする。
7月、8月 梅雨おわり、内湿がつよく膈におよび、なおかつ胃気の不降もあり。このため、防已黄耆湯→小柴胡湯にする
8月初旬、不妊治療の疲れからか、むくみや手の震え内湿などがきつくなる。 (腎気への負担が強く、気の上逆、内風がきつくなっている可能性)
3ヶ月後、米山からのコメント
少し手の震えがあり、内風を井穴で調整し、補脾の治療にくわえました。 体重をコントロールしましょう
Dr板倉からのコメント
脾虚あり、胃の和降が上手く行っていないので、一度当帰芍薬散をお休みします。 客観的にしようとしすぎない。
9月、残暑になり 湿が多くなる、舌もやや羸痩となり、胃気もよわい。胸脘痞悶も強く、膈への湿も多い。→当帰芍薬散の補血薬が、湿をのぞき、胃の和降するを障害になると考え、当帰芍薬散中止、小柴胡湯のみとする。
米山からのコメント
ご本人も治療に前向きに納得され、食事記録をつけ体重コントロール。 脾気腎気の調整を行う
Drからのコメント
10月残暑もおわり、膈のつまり軽減、当帰芍薬散再開
11月膈のつまりもとれたので、小柴胡湯を中止、当帰芍薬散のみで
ご本人も治療に前向きに納得され、食事記録をつけ体重コントロール。
脾気腎気の調整を行いながら10月当帰芍薬散を再度飲み始め移植周期、無事に妊娠。
妊娠中重度の悪阻、妊娠中毒症などあるものの無事に出産。
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