結胸というのは、毒が上に迫っているものです。膻中の骨の窪んだ人が、この病となる場合が多いものです。毒が内に迫るため、苦しいものです。心下から小腹まで鞕満している場合は、急いで除かなければなりません。遅れると危篤となります。
胸痺というのは、甚だしいときには膻中の骨が外に突起するものです。毒が満ちているためです。ですから呼吸が息迫〔訳注:ママ〕します。痺というのはすべて、気が運行しないもののことです。手に覚えがなければわかりません。衝心と似ているものです。
胸中痺というのは、胸痺の弱いものをいいます。
胸満というのは、胸が高くなったようなものです。胸中が実すると、ぶ厚くなったように手に感じます。手に覚えがある人は、胸中のどこに毒があるのかということがわかります。
胸中痞鞕というのは、胸の中に毒があるものです。手に感じます。
胸痛というのは、胸に手を当てて押すと耐え難いものです。
| 東洞流腹診 | 前ページ | 次ページ |