上焦神蔵 第八節 神昧




風痰や瘀血の類が神の七竅を閉塞させると、心神の気化が外に通明遊行することができなくなります。このため全身の用〔訳注:機能〕すべてが妄乱して〔訳注:非常に乱れて〕しまうことがあります。これは主人の気化が通じなくなっているためです。たとえば燈火が蔽われて万方すべてが暗くなっているようなものです。

風痰瘀血などがこの心竅を閉塞させると、神気の明化が全身を照らし出すことができなくなりますので、視ても曲直を見誤り、黒白をわきまえなくなり、見えないものを視、あるべきものが見えなくなり、言語や動作がすべてその正常な状態から逸脱してしまいます。

これは神明が通行する道路が隔てられてしまって、〔訳注:神明という〕主人の化を受けられなくなってしまったためです。



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