第十三章 五行論
第三節 五行の形




また五行の形は、木は滴のようであり、金は三ヶ月のようであり、火は三角のようであり、土は四角のようであり、水は丸のようです。

今、草木を見てみると、梢は細くすぼまって、中心は太く盛んで、その根は広くて実に滴のようです。

金はよく殺傷して物を刺し物を切り痛める〔訳注:傷つける〕ところは、実に鋭く角【原注:とが】っている三ヶ月の形のためではないでしょうか。

火は人身の肌にあたると少しの火星【原注:やけど】であってもその痛みが甚だしいのは、の三つに角【原注:とが】った形のためではないでしょうか。

土は中宮にあり、その気を四隅四方に充たしていますが、実にその形の四角で平であるためではないでしょうか。

水が、人の肌にあたったり眼の中に入ってもまったく痛めることがないのは、その形が円である証拠ではないでしょうか。



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