三焦論






《難経鉄鑑》の勉強会報告で述べているとおり、三焦に関しては古来諸説あります。私は、沢田健先生が称揚した《難経鉄鑑》六六難の図をもって、気一元の身体を見通す観点としての三焦論としています。

すなわち三焦は原気の別使であるとします。原気とは、人間における生命そのもの、腎間の動気をもって看取することのできるものであり、これこそが十二経の根蒂です。この生命そのものが五臓六腑を通じて経穴としてその分配された生命力を表現している場所が、原穴です。この図には、原穴の原とは三焦の尊号であると記されています。

この全体を一気に見通す眼差しが、気一元の身体観の意味です。その会得方法について図には、『毎朝、この六六難の図に対面して沈思黙考し、原気の流行と栄衛の往来について省察して、身中の一太極を理解することができたならば、自然に万象の妙契を悟ることができるでしょう。』と述べられています。

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