肺は胸腔に位置します。臓腑のもっとも上に位置していますので、『臓の長、心の蓋』《素問・痿論》『五臓六腑の蓋』《霊枢・九鍼》などと呼ばれています。また、『華蓋』《中蔵経》とも呼ばれています。

『肺は気の本、魄のある場所です。その華は毛にあり、皮を充実させます。陽中の太陰〔注:《甲乙経》《太素》《五行大義》には「少陰」とある。〕であり、秋気に通じます。』《素問・六節蔵象論》

『肺は相傅(そうふ)の官〔注:君主を補佐してその使令を伝える官職〕であり、治節〔注:監督し節度を持たせること〕を出します。』《素問・霊蘭秘典論》

『脉気は経脉を流れ、経脉の気は肺に帰ります。肺は百脉を朝し、その精華を皮毛にめぐらします。』《素問・経脉別論》

『〔注:肺気は脾を通じて胃から送られてきた水液の精を〕水道を通調させて下に膀胱に送ります。』《素問・経脉別論》

『肺は、重さ三斤三両、六葉に両耳があり、合わせて八葉、魄を蔵することを主ります。』《難経四二難》











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