『肝は罷極〔注:江戸時代末期、多紀元堅の《素問紹識》には、『罷極は四極と作るべきでしょう。四極とは四肢の意味で、肝は筋を充実させるため、四極の本とするのです。』とあります。罷極であれば疲労困憊の意味ですから意味にかなりの懸隔を生じます。この校勘を採るかどうか、要注意〕の本、魂のある場所です。その華は爪にあり、筋〔注:白川静の《字統》に『竹の部分は、筋肉が骨に連なる腱の部分。月は腱下の肉。力はその筋肉こぶの形である。・・・(中略)・・・《説文》の次条に腱を録するが、その正字は筋の肉の部分の一画を省いた形に作る。』とあり、脾の項と対照させると、「腱」の意と解すべき。現代日本語との違いに注意。〕を充実させます。陽中の少陽〔注:《甲乙経》《太素》《五行大義》には「陰中」とある。〕であり、春気に通じます。』《素問・六節蔵象論》

『肝は将軍の官です。謀慮を出します。』《素問・霊蘭秘典論》

『肝は、重さ二斤四両、左三葉、右四葉で、合わせて七葉、魂を蔵することを主ります。』《難経四二難》

『胃に入った食物の精は肝に散じて、筋を滋養します。』《素問・経脉別論》











一元流