慢性病の患者さんへ





体質改善を望まれる慢性病の患者さんの場合は、理想としては毎日の来院をお勧めします。

慢性病というのは、その体質を作り上げてきた身心の偏った使い方が積み重ねられてきたものです。癖になっているものを調整してその癖から脱しようとするわけですから、鍼灸治療ばかりではなく、ご自身でその生活の癖を改めていくことが必要となります。

その癖とは、食事・身体の使い方・心の使い方などさまざまです。気づき改めるということは非常に難しいことですが、現状を打破するためには必要なことです。

もし、症状が収まったとしても、同じ生活を繰り返していけばやはりまた別の症状が表に出てきます。西洋医学的な病としては異なるかもしれませんが、東洋医学の目で見ると同じ原因に根ざしている体質の、別の表現であるということが非常に多いものです。

慢性病の治療は、あたかも筋力トレーニングのようです。これまで使ってきた筋肉のつき方を、鍼と養生とで変化させてバランスのよい健康につながるものにしていこうとするわけです。

そのよい循環を作り出すために、頻度の高い来院ということが必要となるわけです。

慢性的な病というのは、悪循環を起こしているような感じです。身体や心の使い方が偏って、偏ったためにその使い方がよけい必要に思えるという、はたから見るととても不思議な状態です。

治療家としては、よい循環になったら、それを維持し、さらによい状態の土台をしっかりさせていくことを望みます。

患者さんにとっては、症状が取れればそれで治った感じになり通院への意欲が薄れてしまうということになります。

ここが、治療家と患者さんとの非常に大きな治療への姿勢の違いになるということは、急性病の場合と変わりありません。











一元流
しゃんてぃ治療院