原穴






原穴について考えを進めていくことは、三焦の問題と腎間の動気の問題に対する理解を通じて、全身を一元の気として観る柱となります。これについてまとめているものが《難経鉄鑑》六十六難の図です。この図は、かの沢田健先生が尊崇されていたものです。

一言で言えば、六臓六腑の生命力の流れである経脉の中の、一点である原穴に、それぞれの経脉の生命力が集約されて現われるということです。

太淵は、寸口の脈診の中で寸位を診る場所でもありますけれども、脉状を診るということと経穴を診るということとは意識の位置が異なりますので、見えてくるものも異なります。これは本当に興味深いことであると思います。

さて、原穴診は多くの場合左右を比較して観察します。骨格や体質によって原穴のつくりが少しづつ異なっていますので、その左右差があるかどうかを診ることによって、その偏差を調整しようとするためです。

原穴は背部兪穴と比べると大きさが小さいです。そこで、経脉の変動の有無を探求するために、その経脉を遡上してより幅広く診ていくことがあります。

原穴は、寒熱・燥湿・凹凸・広がりなどを具体的に診ていきますけれども、最終的に診ていくものは、胃の気、生命力であることは言うまでもありません。

原穴は十二経脉に所属しており、各々の経脉上の経穴ですから、弁証に際しては直接五臓にまとめて行きます。











一元流