経穴






腹部・背部兪穴・原穴以外によく反応が現われ弁証において評価の対象として加えていくものを、参考までにいくつかあげておきます。







足三里

足の陽明胃経の合穴で、後天の胃の生命力を候います。弱った場合の出方が非常に複雑です。

足三里から縦に溝が上巨虚の方へとつながっている場合は、虚が深いと考えます。溝の両端の陥凹部に灸をすることがあります。

足三里から陽陵泉に向って陥凹が続いていて、足三里の隣の一筋を越えた場所に経穴が見われている場合があります。これに私は、三陵穴という名前をつけています。足の陽明胃経と少陽胆経との絡穴という感じで用いています。

陽谷・養老

尺骨楔状突起の頂上と前の陥凹です。陽虚が強くなるとここに寒えがきつく現われます。陽池から外関支溝へと続く三焦経の寒えと連動しているところから、三焦の虚がここに出ているものと考えています。鍼灸経験方で、老化に養老三壮などとあるのは、このことを意味していると思います。実際、外関支溝などの三焦経を用いるよりも、この養老あるいは陽谷に鍼灸する方が三焦経の戻りもいいですし、陽虚のめまいなども回復します。

百会・通天

ことに右の通天は肝臓の疲れあるいは炎症が熱として現われます。いらいらしていて鬼の角が生える場所ですが、まさにそのとおりに熱の気の角が生えます。気の上衝においては、百会も含めて熱感が現れる場所です。気が降りにくい場合には良く探りこれをとります。

風池・風府

気の上衝といえば、高血圧などで気が上衝して倒れんとしている場合に、ここの色が赤く変色していることがあります。危険です。気血の集まっているところに数を限ることなく刺して、実を抜き、気の納め場所(気海・関元・三焦兪・腎兪・胃兪など)に鍼をして導き降します。











一元流