治療指針:生活提言


不妊、黄体機能不全の弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



不妊治療を始めるまでは生理がとぶこともなく、特に生理痛も無く、少々ハードな運動をしても平気で、日常生活で身体的に何か問題を感じることは無かった。しかしもともと生理周期の高温期が短めで、生理6日目からはダラダラと出血が続く傾向にあるなど、腎気の弱さがあることが窺える。

またダイエットに関する問診からもかなり意思の強さを窺え、肝気を張るタイプであると思われる。そのため、全く太っていない体型に思われるものの、ダイエットをストイックに行い、無理矢理お通じをつけるために飲んでいたサプリメントでかなり脾気を落としたものと思われる。それにより、腎気の落ちる夕方になると、脾虚が明瞭となり、夕方にお腹の張りを強く感じるようになったと考える。

このようなダイエットと平行して不妊治療を行い、ホルモン療法により無理に排卵を起こしたり、高温期を持続させたりすることが体にはかなりの負担になっていったと考えられる。もともとの腎気の弱さに、ダイエットによる脾気落ちが加わり、そこにホルモン治療が重なったことで、腎気の虚損が大きくなり、高温期には便秘がちになったり、腰痛や足の冷えを徐々に感じるようになっていったと思われる。







去年の秋から鍼灸治療を本格的に不妊のために始め、無理なダイエットも止めて、徐々に足の冷え、腰痛、便秘、夕方のお腹の張りなどの症状は無くなってきており、脾気、腎気ともに養われてきていることが窺える。

しかし去年末になかなか高温期にならなかったので、薬で無理やり高温期を作ったことにより、かなりきついむくみが起こり、生理が来るまで続くこととなった。これは、腎虚が大きくなっていたところに、冬になって腎気を養う時期になり、体の活動が落ちたために高温期が起こらなかったのを、無理に腎気を奮い立たせて高温期を作ったことにより、むくみがきつく起こったと考える。

このようにまだまだ腎気の脆さがあり、ホルモン治療の影響を受けやすいことを考えると、西洋医学的不妊治療と平行して鍼灸治療を続けることにより、体の土台の底上げを図ることが望ましいと考える。また、胃兪、脾兪の状態を診ても、脾気の弱さが窺え、腎気の足を引っ張らず、支えとなれるように、治療の手を入れたいと考える。




弁証論治



弁証:腎虚、脾虚

論治:補腎、健脾







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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