不妊、黄体機能不全の弁証論治


不妊、黄体機能不全の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



不妊治療を続けるに当たり、腎気への負担が大きいことから、腎気を立てることを第一目標とする。ただもともとの腎器を大きくするのは時間や治療頻度が必要であり、またこの患者さんにとって不妊治療がかなりの身体的負担になっていることを考えると、腎気を立てることだけでは足りないと思われる。

なので、不妊治療をしても大きく体調を損なわず、悪循環に入らないようにするために、不安定な脾気のもう一段の建て直し、ベースアップを同時に行っていく。




生活提言



妊娠を希望されて始められた不妊治療ですが、それが少しずつ体にダメージを与え、手足の冷え、腰痛、夕方のお腹の張り、便秘などの症状として現れてきているように思われます。

そして西洋医学的不妊治療をお休みされる頃より、鍼灸治療を週1回の頻度で受けられるようになって、ご本人も「体の力が付いてきた気がする」と言われるように、体にとっての好循環に戻ってきたと思われます。しかし、去年末の無理やり高温期を作ったことが、体にはかなり大きな負荷となり、そのあとむくみが続いたものと考えます。

このように体にとっていい循環になっていても、薬や生活での無理は、すぐに体への負担となってしまうのが○○さんの現状です。不妊治療による体への影響を少しでも減らすために、鍼灸治療を続けながら、ご自身でも日頃から普段の生活で少し注意されると、より健康に過ごせるようになると思います。







○○さんの場合、意志の力が強いので、ダイエットをされていた時もそうですが、食事療法などストイックに実行しすぎてあとでその反動がこないように注意して下さい。お通じをサプリメントで無理やり出すのも、返って胃腸の機能を落とすことになります。体の力を付ける事で、スムーズにお通じがつくようにしていきたいと思います。

そのためにも、飲食に関しては一般的に言われることですが、食べすぎには気をつけましょう。また今は甘い物を控えていらっしゃるとのことなので、このまま続けていかれるといいと思います。

また、睡眠は1番大切です。日付が変わらないうちに就寝しており、よく眠れるとのことなので、今まで通り、翌日に疲れを残さないように睡眠を取りましょう。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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