時系列の問診


右後頭部の偏頭痛の弁証論治
主訴:問診




氏名:伊丹 花子 ・年齢:77歳 ・性別:女性 ・職業:主婦(煎茶の先生) 
体重:55kg ・身長:162cm
家族構成:夫と二人暮し
肉親の病気の遺伝的傾向:祖母(父方)の神経痛







【主訴】 #1:右後頭部の片頭痛

【現病歴】

昨日の夕方、外出先から帰宅した際に右後頭部に「ズキッ」とした強い痛みを感じた。
その後、鎮痛剤を服用するも食後から徐々に悪化する。冷えたのかと思い、お風呂で半身浴を行いしっかり汗をかいたら、少し楽になった感じがしたので早めに就寝。
ところが徐々に痛みがひどくなり寝付けない。あまりに痛みがひどいので、夫に「右肩井」に灸(透熱灸10壮)をすえてもらった。(肩上部から筋がひきつる感じがあったとのこと) その後、再び就寝したが、結局痛みのため一睡もできなかった。
翌朝になり、ほんの少しは痛みが落ち着いた感じがあるが、間隔をおいて激痛が走る。
今までに軽い片頭痛は経験したことはあるが、これほどまでひどい痛みは初めてで、もう一日続けばがまんできないと思い、休診日ではあったが、電話をかけ午前中に来院。
・ 増悪因子:①夜間 ②唾を飲み込んだとき ③患部を押さえたとき
緩解因子:①朝 ②喜温
他の医療機関での治療の有無:今回は無し
随伴症状:軟便、口苦、口内炎(右上歯茎)、食欲不振、
入眠困難&眠りが浅い(この2つは以前から慢性的)
今回の症状が起こった原因(患者さんの自覚)
お正月に夫が、喘息で寝込んでいた。病院の付き添いによる肉体的な疲れと、看病で精神的な疲れ(不安・イライラ)とが重なったと考えている。
そしてちょうど夫の体調が落ち着いてきた直後に今回の症状が出てきた。
風邪の自覚症状はなかった。







その他治したい症状

左肩五十肩(夜間に重痛)、
下肢の神経痛(陽経沿い)
手先、足先の冷え







【既往歴】

《その1》
1.6歳 2.発熱、胸痛 3.伊丹内科 4.肋膜炎 5.注射による排膿と抗生物質 6.2ヶ月 ほどで回復

《その2》
1.40歳頃 2.下腹部疼痛 3.市民病院 4.盲腸 5.開腹オペ 6.

《その3》
70歳頃 2.めまい、嘔吐 3.伊丹医院 4.メニエール症候群  5.薬物療法 6.1週間ほどで回復







【普段の状態その1】

全身状態の変化
・春(不眠がさらに悪化)、クーラー(冷えが悪化)、冬(冷えが悪化)
・肉体疲労時×
・風邪の際の症状:くしゃみ、はなみず、のど痛
・食べ過ぎ×、便秘×
食欲 普通
時間は規則的(朝7時、昼12時、夜6時)でよく噛み、30分以上かける
空腹感はよくあり、大体はおいしく感じる
調子が悪いときは、お腹が張ることが多い
よく食べる物:白米、魚、根菜、青野菜、果物
好きな食べ物:果物、そば、魚の刺身、果物、甘いもの
嫌いな食べ物:イクラ、生レバー
間食:果物か甘いもの
タバコ、酒はのまない
飲み物:緑茶600cc







【普段の状態その2】

口、喉、舌について
口は渇きや苦味が時々ある・喉はいがらっぽい
大便について
便秘が時々あるが、便がカチカチということはなく、食べてるわりに量が少ないことがある。
便の大きさは太かったり、細かったり安定しない感じ。薬は服用なし。匂いや粘性は普通。
小便について
疲れがたまると膀胱炎にかかりやすく、その時は残尿感や切れの悪さがある。(年に1、2度)夜間排尿は1度
睡眠について
就寝時刻:午後11時、起床時刻:午前6時(実質は4,5時間しか眠れていない)
寝つきは悪く、眠りも浅い、寝起きは普通だが疲れは残りやすい







【婦人科】

初経:18歳、閉経:42歳
周期:28日型、5日間
出産:26歳で正常分娩(男の子一人)
あまり詳しくは覚えていないが、生理痛は小腹痛が少しある程度で色や、形状も特に気にならなかったとのこと。経量は少なかった。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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