治療指針:生活提言


よだれつわりの弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



26歳で結婚後、自営業で一生懸命働き32才妊娠と同時にお仕事をやめられています。

素体として、生理が遅れがちであり、手足が水のようであったことから腎気の弱り、間食が多くお腹がはったり胸焼けがしたり便器に便が付着する便秘がちでありったことなど、脾気の弱さもおもわせる、脾腎双方の弱さを思わせる気虚の状況がありました。







妊娠前に悪かった便通は、妊娠を契機に食生活を改善させることで妊娠前よりもよい状態となっています。これは妊娠初期に脾気が少し改善したということを表していると思われます。

32歳で無事に妊娠され、6週目頃より嘔くタイプのつわりが始まりました。 妊娠により気の上逆がおこったため胃気をつきつわりになったと思われます。







10週頃からは、もと気虚気味であった素体に妊娠の負担がくわわり、胎のある下焦を充実させるべく気があつまったため下焦以外ではより気虚がすすみました。全身の気のありようとして下焦を中心にあつまり他の部分は薄くなる。もともとの素体が気虚であったので、全身の気の濃淡は大きなものとなりました。

頭部や目は、生命活動として使うために気虚のなか気が集まろうとしたため虚痛の反応となり、脾気が上りきらず、胃気は下がりきれずにいたために唾液過多、ヨダレツワリの症状も出現しました。

妊娠による気逆が納まり、胃気をつくことがなくなったため、つわりは治まったものの、全身の気虚が積極的に改善されたなったので、虚痛を中心として目の奥の痛み、頭痛、喉の違和感、唾液過多(唾液が飲み込めない)は継続していきました。







背部兪穴をみると、一番の弱りが、左側の肝兪、胆兪、脾兪そして胃兪の深い陥凹です。 これらは、妊娠中であり下焦に生命力が集まる中、脾胃を中心に身体が頑張ろうとして頑張り切れていない状況を示していると思われます。胃兪の深い陥凹は、胃気の降逆機能がかなり低下していること、そして唾液が飲み込めないという状況と直結する反応と考えられます。

妊娠と同時に、食事を考え改められたことで、脾気は救われつつあると思いますが、いまだ全身に充分生命力を充満させるほどには致っていない状況だと考えられます。




弁証論治



弁証:脾腎両虚

論治:益気補脾補腎







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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