治療指針:生活提言


頭痛、不妊、動悸と咳の弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



会社員になってから肩こり、頭痛を感じるようになり、胃痛も時々起こるよう になったことから、肝気を張って仕事を頑張り、肝鬱を起こしやすくなってい たことが窺える。







39歳くらいから不妊治療を始めて、頭痛の頻度が増えた。翌年には動悸がする ようになり、動悸がすると咳が出ることが多かった。これは不妊治療により、 肝気がより立ちやすくなって頭痛が頻発し、上逆しやすくなった肝気により、 心が熱を持ちやすくなり、動悸がするようになったと考えられる。心の熱は、 同じ上焦に位置する肺にも影響して、咳が起こるようにもなったと思われる。

41歳で体外受精にステップアップすると、翌日に疲れが残るようになった。42 歳夏の仕事が忙しくストレスを強く感じていた時期には毎週末のように頭痛が するようになった。これは体外受精により、腎気への負担が大きくなってい た。そんな中、仕事でストレスを強く感じて、肝鬱がいつも以上にきつくな り、腎気が弱っているために週末でも肝気の収まりが悪いために、毎週末頭痛 が起こるようになったと考えられる。







お体を拝見しても、舌苔の粗さ、心下のつまりのきつさ、肝の相火、百会の熱 感、右臨泣と右太衝の冷え、足先の冷えなどから、気の上逆がきつく、上実下 虚の状況が窺える。そして関元の抜けから腎気の弱りはあるものの、腎兪三焦 兪にはそれほど反応は出ていない。むしろ脾兪、胃兪の状態から、予想以上に 脾胃の虚損がきついのではないかと思われる。そのため八味丸を半年ほど服用 したにもかかわらず、頭痛や動悸など体調にそれほど変化を感じなかったので はないかと考えられる。

つまり腎気は不妊治療や年齢的な要因もあり、それなりに困窮していることが 窺えるが、それよりも脾気の虚損がきつく、肝気を暴走させやすくしているの ではないかと考える。




弁証論治



弁証:脾虚、肝鬱、腎虚

論治:健脾、疏肝理気、補腎







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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