治療指針:生活提言


腰椎椎間板ヘルニア弁証論治
病因病理:弁証論治




病因病理



初めてのぎっくり腰は、21歳の時、仕事中に無理な姿勢で重いものを持とうと したからだった。この時は経絡経筋を傷めたのかもしれないが、その後、3年に 一度はひどいぎっくり腰を起こすようになっていることから、初めてのぎっくり 腰が治りきっていないと思われる。21歳というのは、腎気の盛んな時期であり、 この時傷めた腰が治りきらないということは、もともとの腎気が弱いのではない かと推測する。

また、大食であり、食べた分を受け止め体重を増やすことができる脾胃の器の大 きな人である。しかし、腎気が健やかでないので、排泄がうまくいかず湿痰が溜 まりやすいし、衛気も傷られやすい。腎気が健やかでないということは、気逆を 起こしやすいということでもあり、喫煙による肺気への負担と、湿痰が加わり1 5歳から喘息を起こし現在まで治らずにいる。







大食であり、15歳から飲酒をしている。35歳頃から油物を食べると食後にお 腹が張ったり胸やけがするなど、丈夫な脾胃も負担が生じ始めている。また、3 7歳頃から残尿感や尿の切れが悪いことが時々あるなど、加齢による腎気への負 担も始まっている。腎気が落ち、引き締める力が落ち、体重が増え始め100k g以上になった。

もともと喘息で気逆が起きやすいこと、ご本人とお話しして、ご本人はストレス はないとのことだが、気を使うタイプであること、加齢により腎気が落ちたこと などから、40代になると気逆がきつくなってきたと思われる。42歳頃からの 耳鳴り、45歳頃からの口渇などからも伺える。なんとなく毎日アイスを1本食 べるようになったのは、気逆により上焦に気が集まり熱が生じているため、冷た いものが欲しくなるのだと思われる。

喘息のせいで風邪をひきやすいとのことだが、この頃から風邪が内陥していて気 逆がきつくなっている可能性も捨てきれない。







気逆により上焦に気が集まると、相対的に下焦の気が少なくなる。

体重を減らすため、夜に走り86kgまで落としたが、やがて膝を傷めてしまう。 下焦の気が少ないにもかかわらず、無理に運動をしたために壊したと考えられる。 この膝は今でもたまに痛いことがあるとのことで、腎気不足で治りきることがで きていない。

下肢がかなり冷えていること、クーラーに当たると関節が痛くなることなど、陽 虚に傾いていると思われる。

毎日のアイスは、脾胃も冷やすことになり、陽虚をさらに促進させていった。







47歳11月には、仕事でスコップを蹴飛ばし、左足底の骨が変形してしまった。 これまでも同じようにスコップを蹴飛ばして左足が痛くなっても、しばらくする と痛くなくなっていた。傷めた部分を治すために気が集まり鬱滞するが、これま ではとりあえず鬱滞しても鬱滞を解消することができていたのに、やがては鬱滞 が骨の形に影響を与えるまでになってしまったと考えられる。

この左足をかばって歩いていたことによる疲労と、風邪を引きさらに気が上焦に 集まっていたために下焦の気が少なくなり、腰を支えるために腰に気が集まるが、 気が少ないために鬱滞し腰痛を起こしていた。陽虚も鬱滞を促進する一因となっ ていたが、飲酒することによって脾胃に負担をかけたことが結果的にさらに腎気 を傷め、さらに腰に気が集まりきつい鬱滞を起こし、椎間板ヘルニアとなってし まったのではと推測する。




弁証論治



弁証:腎陽虚

論治:温補腎陽







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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