子供の頃から手足が氷の様につめたいく、お腹が弱くひえにあたると下痢をしてしまうこと。また冬になるとより辛かったり、生理痛は冷えで悪化することから、腎気を中心として陽気不足が明瞭である。
家にいて動かないと足先の冷えがよりつらくなり、逆に外出すると暑くなってしまいのぼせやすい。腎気を中心にした陽気不足があるので、動かないと足先の冷えがよりつらくなりやすい。また外出して大きく動けばのぼせやすいのは、華蓋としての肺気が弱く気虚気味であるため、しっかりと気の動きを納めることができないことと、納まりどころとしての腎気の弱さがあるためではないかと思われる。
生理痛も吐き気を伴うほどの強い。これは、腎気の弱さがあるため肝鬱を生じやすく、強い気の上逆となり胃をついてしまうためである。また、強い肝鬱は肺気にも負担にもなりやすく、また肺気の弱りがあるために、肝気でカバーするということから気滞が生じやすくなるという悪循環も生じている。
お腹が冷えにあたると下痢しやすいということだが、通じるとすっきりして疲労感もなく痛みや吐き気の症状もおさまることから、冷えなどが素体に負担がかかると、身体が敏感に反応して、下痢によって調整できていることが理解できる。また、何らかの原因で便通が1日なくても全身が辛くなるも、通じることで解消している。気滞が生じやすく全身の負担と感じやすいことから、やはり腎気の弱さを中心とする全身の気虚、そしてそれにより肝鬱が生じやすいことが伺えるが、逆に外的な要因を敏感に受け止め、処理できていることがわかる。
肺気の弱さは上背部を中心におできができやすいことや、右の肺兪の大きな陥凹などからも伺える。また三焦兪、腎兪を根として脾兪までの筋張り陥凹から、腎の弱さが中心であり、脾胃まで及んでいると思われる。
腎気肺気を中心として気虚気味の素体であり、肝鬱を生じやすく、肝鬱が全身に負担をかけている。しかしながらも、現時点でなんらかの原因で生じた肝鬱も、生命力を活性化させ気滞を疏通させる方向で働いている。そのため脾胃の問題を広げるには致っていない。これは気虚気味の器でありながらも、ご本人が用心心身共に深く、それなりの大きさの範囲で生活ができているからではないかと思われる。
妊娠の希望に対しては、気虚気味であること、生活の都合上充分な睡眠がとりきれず、腎気に負担をかけていることも影響が大きいと思われる。
弁証:腎の陽気不足を中心とした腎虚肝鬱 肺気の虚
論治:益気温養補腎 補肺
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