前立腺肥大による症状を改善したい弁証論治


前立腺肥大による症状を改善したい弁証論治
治療指針:生活提言



治療指針



治療は補腎・補気に努める。

本人には、肝気の張りどころを厳選してもらい、肝気をゆるめるための 時間を作ってもらう。

気の消耗を減らすとともに、気が裏に納まりやすくなり、睡眠の質が 改善され、回復力が上がることを期待する。




生活提言



○○さんは、子どもの頃から活動的で、現在もゴルフに本格的に取り組む など、充実した時間を過ごされているようですね。

そんな中、首や肩甲骨まわりの凝りが気になるようになり、眼精疲労や 睡眠の乱れが出始め、前立腺肥大による症状も出てきたとのこと。

さまざまな場所で起きている症状ですが、東洋医学的には大元の原因は 生命力の土台が弱ってきたためと考えられます。少し別の言い方をすると、 日々の疲れが、日々回復できる量よりも多くなったため、疲労が蓄積し、 身体が疲弊してしまい、あちこちで不具合が出てきたという感じです。

そのため、突発的に負荷がかかったときには、身体がますます困窮し、 フワフワ目まいが起きてしまったのでしょう。







○○さんは「何もしていないともったいない気がして焦ってしまう」 と仰っていましたが、わたしたちの身体は、起きているときはもちろん、 眠っているときも働き続けています。心臓は休まず拍動していますし、 胃腸は食べ物を消化吸収していますし、肺や細胞は呼吸をしています。

自覚できている活動というのは、氷山の一角でしかないのです。 そして、何もしていないと感じているのは、氷山の一角でのお話です。

氷山の一角以外を担っているのが、生命力の土台に当たります。

生命力の土台を養うにはどうすればよいのかというと、大切になって くるのは睡眠です。しかし、寝ようとして眠れるものでもありません。

普段の生活をうかがっていると、常に何かをし続けている・休むことがない、 という行動パターンにヒントがあるように感じました。

常に何かをし続けているため、心身ともに休まらない・休むことを忘れて しまったという状態で、睡眠という、休むべきときに休めなくなったと 捉えていただけばよいかと思います。

ですので、心身に「休む」という感覚を取り戻させることが、睡眠改善の 道、生命力の土台充実へのカギということになります。







今後の生活で意識していただきたいことは、 ・「何もしない」時間を作る、心身が休まる環境に身をおく です。

これをするためには、今まで取り組んでいたこと全てはできなくなるので 頑張りどころを厳選する必要が出てくるかと思います。

具体的な方法については、治療のときにお話・提案をしながら、○○さんに 合った方法を探っていければと思っています。

体調をととのえておくことは、ゴルフの大会当日に実力発揮するためにも 重要かと思います。目標達成のためにも、生命力の土台を大切に養って いただきたいですし、そのお手伝いができるとわたしも嬉しいです。







生命力の土台が少しずつ充実してくれば、身体も疲れにくくなりますし、 前立腺肥大による症状も改善とまではいかなくても悪化を防ぐことは できるかもしれません。

ただ、日中の頻繁な尿意に関しては、他の要因も関わっている可能性も 考えていますので、様子を見ながら改善の糸口を見つけていきたいと 思っています。どうぞよろしくお願いします。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











一元流
しゃんてぃ治療院
ビッグママ治療室