月経前後の諸症






月経前の数日あるいは月経の最中にいつも規則的に症状が現われる 場合があります。たとえば、頭暈頭痛・心煩失眠・乳房の脹痛・浮腫や腹 瀉・心痛発熱・口舌の糜爛・感冒や声の枯れ・大便下血などの症状が単独 で現われたり、ほかの2~3の症状とともに現われます。一般には月経前 の2~7日にもっとも明瞭に現われ、月経が終わると徐々に消えていきま す。これを、「月経前後の諸症」と呼びます。古医籍にはこのような病名 はありませんが、それぞれの症状が現われるごとに、各書に「経行泄瀉」 「経行浮腫」「経行頭痛」「経行発熱」「経前泄水」「経前便血」などの 言葉を散見することができます。このような症状は中年の女性によく見ら れます。

この症状は多様な表われ方をします。経前に1~数症が現われる場 合があり、また重症の場合は、その女性の健康や活動に対して影響を与え ます。









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