中焦穀府 第七節 胃虚及腎




右のように弁じると、腎から胃を病ましめて、胃から腎に及ぶことはないように思えます。けれども、前の下焦精蔵で弁じているように、腎の精は先天から受けたものですが、後天の乳哺水穀の津液が潅注しなければ化生することができません。

ですから胃が病んで水穀の消化が調わない時には、中焦で消化する津液が腎精を化生するには不足し、腎はこれによって不足します。これがすなわち古人の言うところの、「腎を補うには脾を補うにしかず」ということなのです。



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