胃腸を丈夫にするために、しっかり食べるという方がいます。けれどもこれは実は不思議な言い方で、胃腸が丈夫なためにしっかり食べられるわけで、しっかり食べられなければ胃腸が弱いわけです。
しっかり食べられない程度の胃腸の状態の人が、しっかり食べるとどうなるでしょうか。当然、食べすぎで胃腸がへこたれてしまいます。それでも身体が弱いからという理由でしっかり食べようとすると、身体はどんどん弱っていくことになります。
弱い胃腸をどんどん弱くしているわけです。虚弱体質であるという人にこのようなケースを多く認められます。
食べられない場合には、食べなくてもよいのです。そうすると胃腸が、自然に回復してきます。
食べられることが健康の目安なのではなく、内臓が丈夫であることが健康の目安であるということにもっと気を使っていただきたいと思います。
胃腸を丈夫にするということはこのようなことで、スポーツに似ています。若いうちは(虚弱体質でない限り)しっかりと食べて食べ過ぎても胃腸が回復してより強くなります。まぁ、これも、疲れを翌日に残さないというレベルで、胃腸の疲れも翌日に持ち込まなければよいでしょう。
胃腸を丈夫にしようと思って暴飲暴食を繰り返すと、やはり胃腸は弱ってきます。スポーツをしすぎて身体を壊してしまうのと同じことです。
胃腸をそろそろとそっと育てなければならない人もいますし、胃腸になんか気を使わずに楽しく人生を謳歌できる人もいます。人それぞれ、それぞれの暮らし方があるわけです。
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