帯下の生理




健康な女性の膣の中からは、色が白あるいは透明で粘りのある液 体が排泄されています。そこに異常な気味がなく、その量も適度なもの を、白帯また帯下と通常呼び、正常な生理現象であると考えます。王孟 英は《沈子女科輯要》を引いて、『帯下というものは女子が生まれたと きからあるものであり、津々と常にうるおしているもので、もとより病 ではない。』と説明しています。

帯下の液体が産生される理由とその生理的作用について、歴代の 中医学書の中で専門的に論述されたものはありません。生理的な状態と いうものをよく理解しておくことによって始めて、病理的な問題を究明 していくことができます。ですからこの節では、帯下という現象をもと にして、中医学の理論を応用し、帯下の生理について次のような論を立 ててみました。









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