顔面神経麻痺の弁証論治


顔面神経麻痺の弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



気虚に傾きやすい状態が見られるが、その背景には器の問題を孕んで いるため、時間をかけて補腎していく。

ただし、公孫や足三里の反応から、腎気のバックアップだけで脾を 補うには、かなりの時間がかかりそうなので、ある程度腎気の回復が 見られたところで、足三里や公孫を用い脾も補っていく。




生活提言



転倒後に顔面の麻痺がおきたために、怪我だけが原因のように思われ ますが、東洋医学的な観点では、麻痺が回復しにくい要因が他にも考え られます。

若いころから丈夫な体質であったと思われますが、飲食の乱れなどが 少しずつは身体にこたえていたようです。

また、更年期に腎気(生命力)が衰え出したことによって、時ともなし に出る汗や無気力感などの症状として現れたのだと思います。

そして養生が必要な時にお仕事を始めて睡眠が不規則になり、腎気の 不足を回復できていないことが、根本にあるように考えています。

この腎気を養うための生活のポイントが3つあります。

①何事もがんばりすぎず、ほどほどにしておく。
②睡眠のリズムを安定させる
③食事は八分目にする(夜遅くなった時には特に気をつける)

胃腸が丈夫そうなので、あまり自覚はないかもしれませんが、ツボの 反応では、少し脾胃(消化器系)の働きが弱っていますので、③に ついても気をつけてください。

またこれからの季節、風がどんどん冷たくなります。冷たい風は顔の 気血の流れを滞らせてしまうので、夜間の外出は控えましょう。

生活していく上では当然、生活リズムが乱れることもあると思います。 ですから、「何が何でも養生する」と力むと長続きしませんので、先に 述べた注意点を上手く生活に取り入れてください。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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