腰痛・手足の痺れの弁証論治


腰痛・手足の痺れの弁証論治
病因病理:弁証論治






病因病理



子供の頃からよく食べていた事から元々脾胃は丈夫であったと思われる。
成長は順調に行われていったが過剰性摂取が続いたため脾胃への負担はつづいた。
元々強い脾胃が過食に耐えられたため痰湿をため肥満へとなっていった。

遠足など行事の前に下痢を起こしやすい事からストレスに対する体の反応が過敏であることが伺える。精神的緊張により肝気が脾胃に影響、元々大食で脾胃に負担をかけていることもあり運化機能の失調を起こし下痢を起こしていたと思われる。この傾向は現在も続いていいる。

器の成熟がなされたと思われる中学生頃から花粉症の症状が出始めている。
中学という環境変化に肝鬱となり、そのため肺が敏感になったところへ痰湿と花粉が相まって花粉症が発生したと思われる







社会人になってからは飲酒(かなり飲んだとのこと)により脾への負担を増やしていったまたデスクワークで座っている時間が長くなったことで患部への?血の生成を助長した。そして痔核・痔瘻を悪化させ手術が必要な状態になったものと思われる

30才頃からの仕事内容の変化に対して肝気を張りながらがんばっていた。花粉症は依然として続いており薬が手放せない状態であった

34才でかねてからの夢であった飲食業への第一歩として働きながら夜間の調理師学校に通い始めた。 この年に受けた鍼灸治療で(上星の灸と印堂への鍼)のあと花粉症が大変楽になり現在まで薬を使用しないですんでいる。
自分のやりたかった事へ一歩踏み出したことで肝気の発散ができ肺への影響が少なくなり花粉症の症状が治まったものと思われる。







37才で退職し学校給食の仕事に就く
今までのデスクワークから早朝からの立ち仕事となり腎気を損傷させたものと思われる。職場では長靴でいつも床を水が流れているため足が大変冷えたとのこと。

寒と元々の痰湿、肝鬱による血の流れの不調、腎陽虚による温煦作用の低下等から足先の冷えを招きさらに痺れ症状が発生したと思われる。

この職場では上司との関係の悪さはあったが肝気を張ってがんばっていた。しかし仕事のきつさによる腎虚から肝気を張り続ける事が出来なくなり心血虚となる。自分自身でも限界を感じ心療内科を受診、心身症と診断を受ける事となった。

心療内科では投薬を進められるが原因自体を取り除くことを選択し退職した。

その後自分の店を持ち閉めるまでの間、特に大きな問題はなく、肝気の発散もうまくできていたと思われる。







44才で外食関係の仕事に就く、新しい職場と仕事という環境変化から肝鬱状態となりよく眠れず睡眠薬を使用するようになる。

今の仕事のシフトが不規則なため食事の絶対量が減少し体重が12㎏ほど減った。このことは痰湿を落とし脾胃の負担を減らた。また体重減により動作が楽になり腎への負担も減らしたと思われる。

これら体へのプラス要因はあったものの不規則なシフト・食事は体のコントロールの不調を招き肝鬱状態も助長させていったと思われる。さらに仕事自体の多忙さからの腎への負担もプラス要因に勝っていき腰痛を発症、そして以前と似た職場環境は手足の痺を再発させた。

体調の悪さから仕事を継続する事への不安も重なり肝鬱状態を強めたと思われる。

このままでは以前と同じ心血虚まで進んでしまう可能性もあったが、今回の職場には人間関係の問題はなかったことで以前のような心血虚までいたらずにすんでいると思われる。しかし、この方の持っているストレスに対して反応が出やすい素因を考えたとき、現在の状況が続き新たなストレスが加わるなどするとまた心血虚までいってしまう可能性がある。このような状態になれば結局仕事を続けるのが難しくなると思われるので、仕事の絶対量を減らすことなど何らかの対策を考える方がよいと思われる。また痰湿を落とすこと、ストレスの発散のためにも適量の規則正しい食事と適度な運動も必要である。




弁証論治



弁証:腎虚肝欝

論治:疏肝理気:補腎







主訴:問診

時系列の問診

四診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治











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