20歳の時から夜勤のある仕事をはじめ、倦怠感、肩こり、腰痛、疲れがとれにくいとい う感じが出現している。日々の疲労が取れにくくなっており、夜勤の仕事が腎気に大き く負担となり、20代の若さながら腎気を弱らせていき、20代の中頃から、眠りにも影響 し、眠りの浅い時期も出現している。
29歳のころに、さしたるきっかけもなく、体調が一段と悪化している。 主訴が強くなり、残尿感、尿切れの悪さなど出現。またそれまで、便通の症状がなかっ たのに、腹が重く下痢しやすくなり残便感が出ている。この段階で、いままで負担にな っていた腎気が一段と弱り器を小さくしたため、腎の陽虚不足が明確になり、残尿感な どの尿の問題につながり、また腎の陽気不足から脾気を温養できなくなり下痢などの胃 腸症状へとつながっていったのではないかと思われる。
その後、仕事をやめ、一時期体調はよくなったものの、脾気、腎気は補われることがな かったため、肝気が強くはることになり、半年前にめまいがし、排卵時には、腎気の不 足、強い肝鬱により下腹部つうや足の付け根の痛みにつながっているのではないかと思 われる。
また、脾腎の弱りを肝鬱でカバーするために、心下のつまりはきつくなり、胆経の突っ 張りもつよくなり、きつい肝の相火となっている。このため心窩部の強いつまりは、気 の升降出入を乱し、上焦にはのぼせなども出現、心熱となり動悸も出現したのではない かと思われる。
また、いつ頃からかは判然としないが、風邪の内陥もあり、肝鬱を強くし、脾腎の弱っ た素体への大きな負担となっていると思われる。
弁証
脾腎陽虚 肝鬱
風邪の内陥論治
疎風散寒
温養補腎、益気補脾
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