初経の頃から3-6ヶ月に一度の生理であり、20代の時にはときに 生理を薬でおこしている。母親もそうであったということにより 遺伝的な要因も考えられるが腎気が不足気味であったと思われる。
右の先天性の股関節脱臼で長く歩くと大腿前面が痛み歩行により腎経、脾経への負担がかかりがちであったと思われる。大学生の頃は体重53キロ、就職してなんとなく体重が48キロに減って便秘がよくなっている。体重が落ちたとことで腎気への負担が減り、脾気の動きがよくなったのではないかと思われる。
現在、ご本人の生活に無理がないため、大きな違和感として問診で伺える項目はない。
しかしながら、体表観察をすると、
1)上焦の気逆 :大椎部の盛り上がり、
:心下のつまり
2)脾気の弱り :背部腧穴の膵兪から胃兪、三焦兪まで続くスジバリ
3)内湿 :薄い脾募
4)腎気の弱さ :両三焦兪の陥凹 関元の抜け
などが伺える。
列缺のこそげ、背骨の何となくはっきりせずつながった感じから、腎気を中心として全身の気虚がうかがわれる中、背部腧穴のスジバリの下端に三焦兪があり腎気の弱さが中心となり、脾気へのバックアップが不足しているのではないかと思われる。また、この中焦、下焦の弱さにより気逆がおこりやすくなり、口渇へとつながり水分の過剰摂取により内湿が生じている可能性がある。内湿や気逆は腎気への負担となり悪循環となっている。
ふくらはぎ内側腎経にも静脉瘤があらわれ、右曲泉はスジバリ、下腿腎経の弱さを示し、外関陽池の冷えや動きの悪さも腎の陽気不足を示している。
腎気の余力のなさが、3ヶ月から6ヶ月に一度の排卵となり、また排卵を誘発しても妊娠につながらないと思われる。
弁証:腎虚を中心とした気虚
論治:益気補腎
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