20代から手足の冷えがきつく、腰痛も継続している。冷えは冬や秋など寒い季節にはよりいっそう冷えも辛く、腎気が陽気を中心に不足しがちで肝鬱も生じやすかったのではないかと思われる。
結婚後、夫のイビキで夜に目が覚める様になり夜間尿がはじまる。睡眠が中断することにより腎気により負担がかかった可能性が伺える。
30才の時に、突然、右下腹部痛がおこる。卵巣の破裂と虫垂炎が同時におこっており手術となった。
もともとの腎気の不足や肝鬱が下焦においては瘀血を生じやすくなりっていたのではないかと思われる。
その後、腹腔内の癒着もきついため体外受精に治療をステップアップするものの、良好胚が得られるものの妊娠に致っていない。
体表観察から、下腿内側の伸びやかさのなさ、力強さのなさは、女子胞(子宮)を養うであろう脾気や衝脈の弱りを伺わせ、夜間尿の状況、生理の量の減少、腎兪の弱り、大腸兪を中心に柔軟性がなく固まった様な感じの下焦は、もともとの腎気不足を明瞭にあらわし、女子胞(子宮)への温養の不足から、女子胞力の不足となり、妊娠出来ない状態につながっていると思われる。
弁証 腎虚肝鬱 女子胞力の不足
論治 益気補腎 温養女子胞
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