治療指針:生活提言


ふらつき、右頭~肩の痺れの弁証論治
治療指針:生活提言




治療指針



根が弱くて陽気の浮きが大きいので、腎の根を付けることを目標とする。
そのためにも脾気を建てて、余分な内湿を排除し、気血の化生を促す。
右肩上部、右肩甲骨内縁は、温補で局所の弱りを補い、力を付けるようにする。




生活提言



ご主人が単身赴任で留守の間も一人で家の事を切り盛りされてきたとのことで、少しくらいは無理をしてもそれに耐えられるだけの元々の体の丈夫さがあったのだと思います。しかし、20年ほど前からずっと目眩があったことを考えると、体は休息が欲しいというシグナルを時々出していたのだと思われます。

今年に入って色々な症状が出始めて、急に体の力が落ちているようです。思い当たる節がなかったとのことですが、今年の初めに掛かったノロウイルス風邪に掛かっており、この時に思った以上に体力を損傷して、その回復が不十分な可能性が考えられます。もう年なのでこれ以上良くならないのではないかという不安がおありのようですが、この機会に自分の身体の声にも少し耳を傾けて養生しながら、まずは日常生活に支障が出なくなるように、しっかりと手入れをしてあげましょう。







自分でできることとしては、まず無理をしないことが大事です。サークルや旅行など楽しいことは気分転換になりますが、思った以上に体力を使うことがあります。家事でも一気に片付けるなど、急に無理をしたりしないように気をつけましょう。疲れたら少し休むのもよいでしょう。

夜は良く眠れているとのことで、これは身体の力を付けるのに大切なことです。ただ、朝方トイレに起きると、手足が火照って眠れないとのことなので、そのために寝不足に感じるようであれば、夜の睡眠に支障が出ない程度の短時間の昼寝をするのもいいかと思います。

また食事に関しては、間食もあまりせず、ごはんも一膳だけで食べ過ぎることは無いとのことですが、今一度、腹八分目の食事量であるかを見直してみましょう。その上で、食べ過ぎていないということであれば、水分の取りすぎが案外身体に負担を掛けている可能性も考えられます。必要以上に無理に飲むのは止めてみましょう。その上で、足三里にお灸を続けて、胃腸のお手入れを継続的にすると良いでしょう。

最後に、右肩の痺れ、凝り感についてですが、これは指圧サークルでゴリゴリ押してもらい続けたために、傷めてしまった可能性があります。今もゴンゴン叩いたりするとのことですが、凝りがつらい時は摩るとか撫でるとか弱めの刺激で当面は紛らわすようにすることをお薦めします。そして足三里のお灸のついでに、右の肩にもお灸をするようにして、少しずつ力を付けてあげるようにすると、徐々に凝りを感じにくくなると思います。







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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