治療指針:生活提言


冷え性(妊娠希望)の弁証論治
病因病理:弁証論治




弁病



四逆あるいは四肢厥冷




病因病理



両親も冷え性であること、子供のころから低体温であること、よく外で遊ぶ元気な子供であり、また、たくさん食事を摂る傾向にあったにも関わらず、腎気がもっとも充実すべき高校生のころから冷え性が始めっていることなどから、この冷え性は先天的な腎陽の弱さによるものであると推測できます。

この冷え性はその後も治まることはなく継続し、30歳で結婚するまでは日常的にアンカを使う状態であり、また膀胱炎などの感染症にもかかりやすいということから、腎気が充実しにくい体質であるということが推測できます。

ただ、それほど運動はしていなかったにも関わらず半年ほどでフルマラソンを走ることができるようになるといった、肝気が立つと腎気の弱さも生活上は補うことができる体質であるということも推測できます。フルマラソンをすることができる状態になり、体重が減少したにも関わらず冷え性が取れなかったのは、先天的な腎陽虚が増悪されたという可能性と、フルマラソンを行うために肝気を張っていたということとが重なっているためでしょう。

がんばってフルマラソンまで行うということではなく、楽しみながらジョギングを継続するという方向で生活を作っていくことができれば、身体をもっと養うことができたのではないでしょうか。







小さいころから大食で現在も充実した身体を維持しているということは、おそらく腎気の弱さをなんとかカヴァーしようとして胃腸が働いているということなのでしょう。ただ、胃腸の丈夫さにも限度があります。足三里の陥凹や背部兪穴の状況、それに脾募の腫れなどを見ると、その限度を超えていることがわかります。

今回の冷え性の悪化は、ご本人は自覚はないようですが不妊治療で追い込まれたことによるストレスが誘因となっているということが、時系列の上では確認できます。ストレスがあると生命力が隅々にまでのびのびと通じにくくなるため、手足の冷えが起こりやすくなるわけです。

秋口に悪化しているのに冬に入り改善傾向にあるのは、不妊治療というストレスから解放されて肝気が緩んだためでしょう。




弁証論治



弁証:腎陽虚 肝鬱気滞

論治:温陽 疏肝理気







主訴:問診

時系列の問診

切診

五臓の弁別

病因病理:弁証論治

治療指針:生活提言











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