男には陰茎があって子宮はなく、女には子宮があって陰茎がありません。けれども、実は同じようなものはあります。《邪客篇》に、『天には十日ありますので人の手にも十指あります。辰〔訳注:天球を天の赤道にそって東から西に十二等分したもので、十二支に配当される〕には十二ありますので人の足に十指と茎垂とがありこれに応じています。女子は二節足りないために人形を抱くわけです。』と述べられています。この心は、男は手の十指と陰茎・陰丸とがあって、この十二物で十二辰に応じ、女は陰茎陰丸がなく、男に比べると二物足りないようですが子宮があり、胎形を懐抱するとして〔訳注:妊娠することができるとして〕、男の茎垂にかわって備わるところがあると述べているわけです。
女子の子宮は男子の茎垂にかわるものであるということを理解するには、婦人が難産すると、その子宮が戸外に露出するということがあげられます。このことからも男の茎垂にかわって〔訳注:子宮が〕存在しているということがわかります。
また、男の精液は下り泄れ、女の精液は上り溢れます。男の茎垂は下部に垂れ、女の乳房は上部に
そもそも男は陽体であって
| 医学三蔵弁解 | 前ページ | 次ページ |