中焦穀府 第十四節 穀気薫肺




胃から蒸し出される飲食の寒熱温冷辛酸甘鹹淡などの気味は、胃から出て肺に升ります。香炉に蓋をしてその香炉の中の煙を塞ぐと、煙は香炉の蓋の穴から出て四方に散布されていきますが、胃で蒸されて升る飲食の気液もそれと同じで、肺の蓋を薫じ、その気が肺の蓋の二十四の穴から出て全身に散布されます。

《内経》に『肺を臓の蓋とします』と述べられているのは、この心に通じるものがあるわけです。



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