本書の論を基とし、景岳の他の著作を参考にして分析研究すると、 張景岳の学術思想の特徴は、主として以下の六点に集約すること ができる。
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1、生理学的には陽気を重視し、治療上では温補を強調した。
2、命門を臓腑の本・元気の根とし、治療の際、命門と腎の元陰元陽を補うことを重視した。
3、陰と陽・精と気は互いに根ざし互いに済けあう。治療法においては、陰中に陽を求め陽中に陰を求めるべきである。
4、易学の理論を哲理として医学の理論の解釈に用い、易学と医学とが同じ理論・同じ源をなすものであるということを唱えた。
5、弁病において旧説に拘執することなく、敢然と新知見を創出している。
6、治病にはその本を求め、用薬には精専を貴ぶ。
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