頸部痛の弁証論治:病因病理


頸部痛の弁証論治
五臓の弁別








仕事 古くから貸家を何軒か持ち大家をしている。
   仕事のストレスはない

寝つきはよいが眠りそのものは浅い。

舌裏の瘀血等はない

左太衝:陥凹

右肝兪:腫れて硬い:圧痛あり
右胆兪:腫れて硬い:圧痛あり






入眠困難なため、3種類の睡眠薬を服用している。
また、バッファリンも服用している。
そのため寝つきはよいが眠りそのものは浅い。

全体に浮滑
寸位が特に浮

舌全体がびりびりしている

膻中から心下にかけて腠理の粗

両神門:陥凹
左後谿:緩み






食事時間が長く、朝でも一時間以上かける。
それほど量は摂らない。
間食は摂らない。
夜はその間に缶ビールを一本か焼酎のお湯割り一杯服用
便通はよく一日に一回出る。

子供の頃から食事時間が長いが、食事の量そのものはあまり摂らない。

右関上特に浮

腹皮が全体に薄くべたっとした感じ
左季肋際がやや突っ張っている

左>右足三里:陥凹

左胃兪:陥凹

左三焦兪外側痞根:陥凹
左腎兪:陥凹大きい右腎兪:陥凹大きい
命門:無力感あり






風邪を引いても悪化することはない
烟草は日に4~5本

全体に浮滑
寸位が特に浮

膻中から心下にかけて腠理の粗

左太淵:冷え

左手三里:冷え緩み
左曲池:冷え緩み






悪化すると左目の奥が痛む。
夜は必ず痛みが出ている。
飲酒によって悪化する。

つらい時期は朝と晩。冬の寒い時期につらくなり、暖かくなるとましになってくる。

水分をよく摂取する。冬でも二リットルほど。夏になると3リットルほど。

残尿感がよくあり、尿切れはいつも悪く、夜間尿は1回から2回。
尿の色は変わることはない。

朝は眠いことはあるが疲労感が残るということはない。

38歳、長女の大学進学へ向けて、一家でしゃかりきになっていて、休めなかった。受験のころ、身体がだるくなり、気持ちが悪くて食べられなくなったため、3週間入院する。(胃腸炎・十二指腸炎という診断)

退院後起き上がれない状態となり、4年間近く寝込んでいた。鬱病という診断。

41歳の秋ころから体調がよくなってきて、仕事や家庭のことができるようになった。と同じころに頸部痛が発症して現在(45歳)に至る。

右尺位締まり時に緊弦

左束骨:冷え
左京骨:ツッパリ
左>右太谿:陥凹




経絡経筋の問題



同じ頃に左の奥歯が痛み出したが、歯医者には歯は悪くはないといわれる。

頭部百会付近の左右差はみられない。

左百労:缺盆から風池にかけて筋張り
右百労:右風池から下る無力な筋の中心

左大杼:緩み
左風門:緩み    右風門:硬し
左肺兪:緩み    右肺兪:硬しトップ
左厥陰兪:緩み   右厥陰兪:硬し
左心兪:緩み    右心兪:硬し
左督兪:緩み

      右大腸兪:陥凹
    十七椎下:腫れて陥凹:脂肪がついている




経絡経筋病の問題ではない



41歳の秋ころから体調がよくなってきて、仕事や家庭のことができるようになった。と同じころに打撲などの外傷があったわけでもないのに頸部痛が発症し、現在(45歳)に至る。

整形外科にて電気を当てたりマッサージをしたり服薬をしたりするも改善せず。

一年前から鍼灸院にて治療。だいぶよくなったが頸部の一点(左百労)が残っている感じがする。
さまざまな場所に鍼灸をしてくれたが、局所への処置はしてもらえず、これでいくしかしょうがないかなと言われ、他を探すことにする。







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